今回は金利上昇を受けて、どのように資産運用するとよいか検討している方からの質問です。
Q. 金利が上昇しているので、高金利の定期預金に預け替えするか、債券で運用するか迷っています
「金利が上昇しているので、金利の高い定期預金に細かく預け替えしていく方が得策なのでしょうか? 債券での運用も考えているのですが、買い時の目安が掴みきれません。リスク過多にしたくないのですが、ある程度の利息も欲しいです」(smileさん/女性/47歳/正社員)<本人年収>430万円
<金融資産>現金預金1900万円、リスク資産1120万円
A. 「定期預金よりは、債券の運用に回した方がよいかもしれません」(深野さん)
2024年8月時点ですと、定期預金は金利が高いもので大体0.4%前後なのに対し、個人向け国債変動10年の金利は0.6%程度です。ご相談者の場合、リスク過多にはしたくないとのことですが、少しリスクを取ってもよいのであれば、債券で運用した方が高い利回りが期待できます。保有されている現金預金のうち、もし使う予定がないのであれば、その半分くらいを国債や社債に投資するのも一つの方法です。
新窓販国債10年で1.5%くらい利回りがあれば、少し買ってみてもよいと思います。また、個人向け国債固定5年ですと1%くらいの利回りがあれば、投資する価値があると思います。あるいは、2024年7月に近鉄グループホールディングス<9041>が、個人向け5年債(社債)を年利1.064%で発行しました。もしこういった社債を見つけたら、買ってみてもよいかもしれません。
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買い時については、自分なりの目標金利を設定し、それに見合ったものが出てきたら、少しずつ投資していくのがよいと思います。今はまだ金利の上昇局面ですので、焦らずに様子を見ながら、どうするか考えてみてください。
教えてくれたのは……深野 康彦さん
マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。
(文:All About 編集部)