コスモ石油は8月20日、経済産業省の新たな制度である「高圧ガス保安法における新認定事業者制度」において堺製油所が日本初の特定認定高度保安実施者(通称:A認定)に認定されたと発表した。
○より効率的な事業運営が可能に
同制度はテクノロジーを活用しつつ、経営トップのコミットメント、高度なリスク管理体制、サイバーセキュリティなどの対応の要件を満たし、高い保安力を有すると評価された事業所を「特定認定高度保安実施者」として認定するもの。今回、同社の堺製油所が新制度のもとで日本初の認定を取得した。
併せて、設備の状態に基づいて自社で検査時期を決めることができるCBM(Condition Based Maintenance)適用も認定された。
コスモ石油では2021年に千葉製油所、2022年に四日市製油所がスーパー認定事業者になっている。堺製油所での取得により、3つの製油所で連続運転期間や検査手法を事業者がリスクに応じて設定できるなど、よりリスクベースで効率的な事業運営が可能となり、競争力の強化につなげることができるようになった。
今回の認定を受け同社は、「今後もコスモ石油は、コスモエネルギーグループ企業行動指針第1章に掲げる『安全で事故のない企業グループであり続けます』を実践し、安全操業とエネルギーの安定供給を通じて、世の中の豊かな生活に貢献してまいります」とコメントしている。
○■事業所コメント 堺製油所長 春井 啓克氏
この度、特定認定高度保安実施者およびCBM適用認定を取得することができました。コスモエネルギーグループでは、企業行動指針の第1章に「安全で事故のない企業グループであり続けます」と掲げています。この企業行動指針を受け、堺製油所では「安全操業・安定供給」をゴールビジョンとし、それを実現するために欠くことのできない基盤が当製油所の考える「高度な保安」であると位置づけています。その基盤強化に向け、健全な組織のチーム力によって相互に啓発しあう保安管理活動を軸に、人材育成の強化、リスク管理の強化、より実践的な防災訓練、現場のニーズに合致した先進技術の導入を進めてまいりました。また、サイバーセキュリティ対策の強化など新たなリスク対応を踏まえて保安管理を進化させてまいります。
これらの取り組みを通じて、安全操業およびエネルギーの安定供給を確保し、地域社会からの信頼を得ながら、石油精製業としての使命である石油製品の安定供給に努めてまいります。(エボル)