融通がきく仕事なので在宅勤務に切り替えたのですが、それでも大変です。1日中リリを家にこもらせておくのも良くないと思い、仕事の合間をぬって散歩や公園遊びに連れて行っているのです。私はパソコンの電源を入れながらため息をつきました。
本当は思い切り仕事に打ち込みたい。そう思うのは母親失格でしょうか。仕事をしながらリリの相手をしたり、外に出る機会を作ったりするのは簡単なことではありません。気持ちに余裕がなくなり、私は常に心に重たいものを抱えているような気がします。
何よりも大切な娘のことなのに、私は十分に向き合えているとは言えません。リリの言うことややることに対し、いつも「仕事の邪魔にならないか」「私の負担にならないか」ということが頭をよぎってしまいます。ただ仕事をやめることが私にとって正解だとも思えません。
仕事を中断されるたび、リリの存在が重荷のようにのしかかってきて辛くなります。こんな生活がいつまで続くのだろう……。考えるだけで気が遠くなります。
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【中編】へ続く。
原案・編集部 脚本・もえこ 作画・ももいろななえ 編集・井伊テレ子