【写真】真冬が歌う“圧巻ライブ”に心震える! 『ギヴン』の“名シーン”を写真で振り返り
■音楽活動への道に悩む真冬に、立夏が言い放つ熱い本心
まずはテレビアニメ第3話。立夏との出会いを経て、少しずつ音楽への道を歩み始めた真冬に対し、立夏は自分のバンドへの正式な加入を持ちかけるが、なんと断られてしまう。「他の人が、上手に出来ることが出来ない」「きっと人より、表現するの、へたくそだから」と、音楽活動への迷いを抱える真冬に対し、立夏が思わず胸ぐらを掴みながら、「何も考えてねえわけねえだろが! 表現するのがヘタ? 俺がお前を誘ったのはな、お前の歌に俺の心が動かされたからだ!!」と言い放つシーンは、間違いなくアニメシリーズのハイライトの1つだ。
森プロデューサーも「真冬と立夏の2人の関係性に加え、ロックバンド『ギヴン』の面々が紡ぎ出す物語が本当の意味でスタートしていく、とても大事なシーンです」と振り返る。豊かな才能を持ちながらもなかなか前に進むことができなかった真冬に対し、立夏が熱い本音をぶつけたことをきっかけに、真冬は音楽の道へ一歩踏み出していくこととなる。
■テレビアニメの熱が最高潮に達したライブシーン
続いては、テレビアニメ第9話。真冬にとって初めてのライブで、「冬のはなし」を歌唱するシーン。ライブへ向けて歌詞を書くことになった真冬だが、結局当日まで歌詞が完成することはなかった。そして、ついにライブ本番がスタートしてしまう。ステージに立った真冬は、心の中で「他の人がするみたいに泣いたり笑ったり上手にできない。多分きっと人より伝えるのがへたくそなんだ」「でも、だけどほんとは。いつもほんとは――」と抱えていた想いを吐露し、そして歌い始める。真冬が、誰かに聞いてほしかった想いを音楽に乗せて歌唱する圧巻のライブシーン。
森プロデューサーも、「テレビアニメの1番のピークは、間違いなくこのシーンです」と自信を持って語る。続けて、「(原作の)キヅナツキ先生も、(真冬役の)矢野さんも当然このシーンが物語のピークになるという認識でいらっしゃいましたし、やっぱり『ギヴン』という作品の核となるのは“音楽”なんです。このシーンのためにたくさん積み重ね、紡いできたものを、一気に爆発させることが必要でしたし、その分演出も気合が入っていました」と、制作現場の熱量も特に高いものであったことを明かす。自身が抱えてきたさまざまなこと、感情に対し、真冬は“音楽”という形で向き合い、少しずつ成長していく――。
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振り返り特集【前編】の最後は、“大人組”として人気を博す、春樹と秋彦の『映画 ギヴン』(2020年)におけるシーン。春樹は、秋彦との関係や、才能や音楽への向き合い方に悩み、バンド練習でも身が入らず、らしくない演奏に終始。自分自身への苛立ちや苦しみを抱えた春樹は、秋彦に思わず弱音を吐き出してしまう。それに対して秋彦は「4人全員天才じゃバンドはできねえよ」「お前必要だって、俺結構ずっと言ってるよな!?」と、真っ直ぐな言葉を春樹へ届ける。紆余曲折ありながらも、2人の深い信頼関係を感じさせる1シーンだ。
そんな2人の関係性やストーリーについて森プロデューサーは、「バンド仲間としても恋愛面においても、”高校生組”の真冬と立夏と比較して、とても成熟した春樹と秋彦の関係性が描かれることで、物語の中のボリュームが一気に広がりましたし、幅広い層のお客様にこの作品が届くきっかけを作ってくれたと思います」と“大人組”の魅力を語る。年長者として真冬と立夏を見守りながら、お互いに向き合い、繊細な心情を紡ぎ上げて行く。そんな2人の関係性も、このシリーズを構築する大きな魅力であることは間違いない。
『映画 ギヴン 海へ』は9月20日(金)より公開。