マクラーレンのオスカー・ピアストリは、ドライバーズ選手権においてチームメイトのランド・ノリスがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と戦うのを助ける準備ができていると述べており、すべてのレースで自身の戦いをしながらも、ノリスの邪魔をしないようにすると明言した。
これからはノリスが優先されるという、チーム代表のアンドレア・ステラの声明に直面したピアストリは、それが事実であることを認め、次のように説明した。
「利己的に言えば、ドライバーとしての自分の利益のためには、チームオーダーはもちろんあまり楽しめるものではない」
「そうは言っても、自分自身だけのことよりも、ここにはもっと大きな全体像があることは理解している。僕は、F1でのチャンスを与えてくれたチーム、そしてここに来てから18カ月のうちにレースで勝つ機会を与えてくれたチームのためにレースをしているし、そのことに非常に感謝している」
「そして改めて全体像を見てみると、これは僕だけの問題ではない。僕たちは両選手権制覇を達成しようとしている。これはチームにとって非常に大きなことだ」
「コンストラクターズはひとつのことだが、もしこの年に両方のチャンピオンシップを制覇するチャンスがあるのなら、もちろんチームにとって、両方を達成しようという大きな目標になるだろう。だから、シーズンのこの時点でサポート役を務めることはうれしい。シーズンのもっと前の頃だったらやり過ぎかもしれないが、今はチームが両方の選手権で勝つのを助ける適切な時期だと思う」
改めてチーム内ですべてが話し合われたわけではないようだが、今後具体的に何をしなければならないのか尋ねられたピアストリは、「まだもう少し話し合いが必要だ」と説明し、次のように明言した。
「主なポイントは、毎回のレースでランドのために自分が単に先を譲るだけではないということだと思う。ランドを含め、誰もがそうしたいわけではないからだ。主に、週末に誰かがはるかによい仕事をしたと感じられた場合、どの方法でも、その人が報われることを望んでいるということだ。もちろん、それは少々トリッキーになる部分なので、そのことについて議論を続ける必要がある」
「でも僕は、今後下されるあらゆる決定のなかで、すべてのレースで単にランドを守るために彼の後ろにいるわけではない。なぜなら、僕はまだチャンピオンシップで達成したいことがあり、ドライバーズ選手権での順位を上げようとしているからだ」
ピアストリのマネージャーを務めるマーク・ウエーバーは、セバスチャン・ベッテルとともにレッドブルで厳しい時期を過ごしたことがあるが、ピアストリが認めるように、ウエーバーのアドバイスは貴重なものだった。
「そう、マークは僕やチームとの議論に深く関与している。チームオーダーやチームの議論の一部には、僕たちとは非常に異なる状況がそろっていたと思う。だから、『これが前回起こったことだ』などといった直接的なアドバイスはなかった。常にチームと協力して、サポートするにあたって何をすることに同意するか、あまりしたくないことは何か、そしてそうした指針について取り組んでいる。あらゆる状況についてイエスかノーかを決めるのではなくね」