「よふかしのうた」コトヤマ、「A3!」冨士原良ら企画展に、いのまたむつみ&三浦みつるの画集も!アニメ&マンガで“芸術の秋”を感じよう♪【画集&イベント紹介】

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2024年09月14日 11:51  アニメ!アニメ!

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画業 10 周年記念 コトヤマ展 (C)コトヤマ/小学館
“芸術の秋”と呼ばれる9月も中旬に入り、いよいよ世間はシルバーウィークへ突入!休みの間にはマンガ家やクリエイターの原画を味わっておくのはいかがだろうか。
本稿では、おすすめの画集&展示イベントをピックアップしている。ぜひ参考に、連休の過ごし方を決めてほしい。

■画集
Sanctuary いのまたむつみ画業40周年記念画集
いのまたむつみは、1970年代末よりアニメーターとして活動をはじめ、ゲーム、アニメ問わずさまざまな作品のキャラクターデザインを務めてきた。2024年3月に逝去、多くのファンから悲しみの声が多く寄せられている。

今回取り上げる「Sanctuary いのまたむつみ画業40周年記念画集」は、アニメ、ゲーム、小説、雑誌など、さまざまな分野で発表した2,000点以上のアーカイブから、いのまたむつみの画業を振り返って厳選したクロニクル的な作品集だ。

『幻夢戦記レダ』『風の大陸』『宇宙皇子』『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』『プラレス3四郎』『ブレンパワード』『テイルズ オブ』シリーズなど、40年間の活動のなかで描いた作品は、日本のエンターテインメントの歴史を映し出すような傑作が揃っている。ファンタジーやSFの世界で珠玉のキャラクターを生み出してきた、いのまたむつみの軌跡をたどった記念碑的な1冊を、ぜひ連休中に堪能してほしい。

「Sanctuary いのまたむつみ画業40周年記念画集」は、定価3,700円(税抜)で発売中。サイズはA4判変型(277mm×210mm)で、256ページもの大ボリュームだ。


安野モヨコ選集 プレイボーイ団地/脂肪と言う名の服を着て
「安野モヨコ選集 プレイボーイ団地/脂肪と言う名の服を着て」は、マンガ家・安野モヨコのデビュー35周年を記念し、刊行をスタートさせた作品集の第2弾だ。

本書籍は人間の「本質」に向き合い描いた4つのストーリーを、連載時のカラーを再現して収録。こんなにも女性の内面を浮き彫りにするマンガはあっただろうか、と考えてしまうこと必須だ。

単行本初収録となる注目作『プレイボーイ団地』のほか、『カメレオン・アーミー』『観覧車』を含む「怖い女」の傑作集。装丁デザインは、大島依提亜が担当している。

「安野モヨコ選集 プレイボーイ団地/脂肪と言う名の服を着て」は、定価2,310円(税込)で発売中。サイズはA5判・並製で、456ページとなっている。初回限定盤には「スペシャルクリアカード」が封入されているので、購入はお早めに。
なお、6月に刊行した選集第1弾『さくらん』は、電子版で配信中だ。


寺沢武一の世界 ARTWORKS 1955-2023
1978年にデビューした瞬間から、唯一無二の存在としてマンガ界を駆け抜けた寺沢武一の魅力を余すことなく伝える「寺沢武一の世界 ARTWORKS 1955-2023」が発売中だ。
本書は天才・寺沢武一の仕事を『コブラ』『BLACK KNIGHT バット』『ゴクウ』『鴉天狗カブト』『武 TAKERU」といったヒーローたちのイラストで振り返る1冊となっている。

数々のカラーイラストや原稿から厳選した内容だけでなく、さらに初公開となるCGイラスト用の線画原稿やデビュー当時の未発表初期短編の習作も掲載。『コブラ』の未使用ネームや新作アイデアスケッチなどは必見だ。

マンガでもアメリカン・コミックでも、バンドデシネでもない、寺沢武一にしか描けない世界を、生涯をかけて描いたマンガを本書を通して堪能してほしい。

「寺沢武一の世界 ARTWORKS 1955-2023」は、定価1,650円(税込)で発売中。サイズはA4・平綴じで、豪華なオールカラー100ページでおくられる。


LOVELY GIRLS MIURA MITSURU ILLUSTRATIONS
「LOVELY GIRLS MIURA MITSURU ILLUSTRATIONS」は、1972年、高校在学中に週刊少年ジャンプにてヤングジャンプ賞応募作『世にも不幸な男の話』でデビューしたマンガ家・三浦みつる自選画集。
『The(ハートマーク)かぼちゃワイン』のエルをはじめとした、清楚にして可憐で美麗なヒロインが満載の1冊になっている。

また、本書は刊行にあたり、ちばてつや、里中満智子、森川ジョージ、松谷孝征(手塚プロダクション代表取締役社長)の豪華メンバーから推薦コメントも寄せられた画集でもある。自作解説と作品リストや初公開のアイディアノートなど資料も掲載した充実の内容はファン必携だ。

「LOVELY GIRLS MIURA MITSURU ILLUSTRATIONS」は、定価4,070円(税込)で発売中だ。


■イベント
出水ぽすか企画展 Oceanic Tranquility Art Exhibition
シルバーウィーク期間は画集だけでなく、展示イベントにもぜひ足を運んでほしい。
まず紹介するのは、『ポケモンカードゲーム』のイラストや『約束のネバーランド』の連載などで知られるイラストレーター・出水ぽすかのリアル個展「出水ぽすか企画展 Oceanic Tranquility Art Exhibition」だ。

本展では、出水ぽすか氏がこれまでの活動で描きためてきたオリジナル作品が展示されている。企画展タイトルにもあるように、“Oceanic Tranquility”=「海洋の静けさ」という意味通り出水ならではのダイナミックさと繊細さ、明るさだけでなく、特有の暗さも表現した作品が空間を埋め尽くしている。

さらに、展示作品を元にした「複製原画」「グラス」「ポストカード」「ZINE」など約30種のオリジナルグッズも販売されている。

「出水ぽすか企画展 Oceanic Tranquility Art Exhibition」は、9月30日まで銀座蔦屋書店(GINZA SIX 6F)にて開催中。開館時間は、10時30分〜21時となっている。


冨士原良 個展「COUTURE」
『A3!』『東京カラーソニック!!』のキャラクターデザインなどで知られるイラストレーター・冨士原良が、画業15周年と3冊目の画集発売に合わせて初個展「COUTURE」を開催。

個展開催にあたって、冨士原良がこだわりを持って描いたファッションに焦点を当て、新作を描きおろし。「COUTURE」をテーマにファッションを纏う人物の外面、そこからにじみ出る内面の二つの側面に目を向け、冨士原良の解釈で新たなイラストが生まれている。

本展では刺繍アートや布への印刷など、この個展のために考え抜かれた手法を用い、制作した作品を展示。加えて、個展限定グッズ、サイン入り画集の販売やサイン会も行われる。

またさまざまな「サステナブルコラボ」を展開するほか、TSIホールディングスのブランド「MANASTASH(マナスタッシュ)」との協業による限定Tシャツが発売。

さらに、アパレルの製造工程で出てしまう端切れをアクリルに封入し、キーホルダーに再利用した「アップサイクルアクリルキーホルダー」といったアイテムも登場。黒のレースが使用されており、アクリルを切り出した位置によって全て模様が違う1点ものとなっている。

冨士原良 個展「COUTURE」は、9月16日まで「SHIBUYA109渋谷店 地下1階DISP!!!」にて開催中。開館時間は10時〜21時で、入場無料だ。


博 漫画家デビュー15周年記念『明日ちゃんのセーラー服』原画展
「博 漫画家デビュー15周年記念『明日ちゃんのセーラー服』原画展」は、2009年に『アクアリウム』でマンガ家デビューを果たした博による『明日ちゃんのセーラー服』の展示イベント。
会場では、モノクロ、カラーを含む合計300枚以上の原画が展示される。

キービジュアルは本原画展のために描き下ろし。「中間服」「夏服」「冬服」からなるそれぞれのセーラー服を着用した、躍動感あふれる明日ちゃんの姿は必見だ。コマ割りなしでキャラクターの動きを表現する連続絵など斬新な表現を現実のものとした、圧倒的な画力を直で味わえる。

そのほか、原画展のオリジナルグッズも多数発売予定。作画資料として作画資料として実際に製作されたセーラー服や蠟梅学園の制服の展示など、『明日ちゃんのセーラー服』の全てがつまった展示会になっている。

「博 漫画家デビュー15周年記念『明日ちゃんのセーラー服』原画展」は、10月11日〜10月27日の期間で有楽町マルイ8F イベントスペース「SPACE 7・8」にて11時〜20時で開催。前売り券は10月10日までイープラスにて1,800円(税込)で販売中だ。


画業 10 周年記念 コトヤマ展
『だがしかし』『よふかしのうた』などアニメ化もされた人気作品を生み出しているマンガ家・コトヤマが画業10周年を迎えたことを記念して、未収録作品や多数のイラストと共に、10年の軌跡を辿るイマーシブな企画展「画業 10 周年記念 コトヤマ展」を開催。

ティザービジュアルには七草ナズナ、枝垂ほたるが登場。またコトヤマ直筆サインが、そのままイベントロゴになっている。

会場ではオリジナルTシャツや、描きおろしイラストを使ったアクリルスタンドなど、多数販売されるイベント限定商品も要チェックだ。

「画業 10 周年記念 コトヤマ展」は、10月6日まで池袋・サンシャイン60展望台 イベントスペースにて開催中。入場料は前売券が1,800円(税込)、当日券が2,000円(税込)となっている。


画業40周年記念 清水玲子原画展
「画業40周年記念 清水玲子原画展」は、マンガ家・清水玲子の画業40周年を記念した同氏初の原画展。過去に東京・大阪で好評を博した展示が、福岡と鹿児島でも開催される。

本展では様々な作品から厳選したカラー原画を中心に、今回が初出しとなるデビュー前のスケッチやラフ画なども公開。

80年代に描かれたヒューマノイドSF『ジャック&エレナシリーズ』、人間と「人魚族」との恋を描いた『月の子 MOON CHILD』、クローン技術・人類を滅ぼす病原体など現代にも通じる問題を扱った『輝夜姫』(第47回小学館漫画賞)、“死者が生前に「見ていた」記憶を映像化できる”という設定で描き、現代の世相や社会問題に切り込んだ『秘密 -トップ・シークレット-』(第15回文化庁メディア芸術祭優秀賞)など、時代を超えて支持されている作品の原画が多数展示されている。

また、会場では直筆サイン入り複製画やクリアファイル、ポストカードなどをはじめとしたさまざまなオリジナルグッズが販売。美麗で繊細、世界観にあふれた数多くの原画を、展示やグッズで存分に堪能できる。

さらに、福岡会場ではディッパーダン キャナルオーパ店にてコラボカフェが開催中だ。「ムーン・レモンティーソーダ」を注文すると、オリジナルコースターがランダムで1枚もらえる。
鹿児島会場は長島美術館内のカフェにて開催されることが決定しており、続報は今後発表。9月21日から始まる会期をお楽しみに。

「画業40周年記念 清水玲子原画展」福岡会場は、9月16日まで博多マルイ 7Fイベントスペースにて開催中。チケット価格は1,800円(税込)で、入場特典として本展用に描き下ろされたキービジュアルの「しおり」「ビジュアルチケット」がプレゼントされる。しおり裏面に掲載された、開催に向けて寄せられた清水玲子からのメッセージは必見だ。

一方、鹿児島会場は9月21日〜10月6日の期間で長島美術館にて開催。チケット価格は大人1,500円(前売り1,200円)、中高生800円(前売り600円)となっている。



以上、さまざまな画集やイベントを紹介した。開催地域や開催期間を吟味して、“芸術の秋”なシルバーウィークを過ごしてほしい。

(C)KADOKAWA (C)1985東宝
(C)コトヤマ/小学館
(C)博/集英社
(C)清水玲子/白泉社

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