上方落語を代表する“あほ”が明かす失敗談 「元祖大阪名物あほの会」25年8月200回で大団円

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2024年09月19日 16:38  日刊スポーツ

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「元祖大阪名物あほの会」を来年8月の200回で終了すると発表した(前列左から)笑福亭仁福、桂小文枝、露の都(後列左から)桂三若、林家笑丸(撮影・村上久美子)

上方落語の女流先駆、露の都(68)が企画・立案してスタートした「元祖大阪名物あほの会」(大阪・天満天神繁昌亭)は来年8月に200回を数え、大団円を迎える。都が“あほ”メンバーの桂小文枝(73)笑福亭仁福(74)桂三若(54)林家笑丸(50)とともに19日、大阪市内で取材対応し、発表した。


関西では「愛すべきキャラ」として親しまれる「あほ」。生涯、おもしろみを追求する上方落語家の中でも「あほ」を自認するメンツがそろった。もともと、上方悲願の定席、天満天神繁昌亭がオープンした06年、その1カ月後に企画公演としてスタート。以来、毎月15日に、企画落語会「あほの会」を開いてきた。都が仁福にメンバーを相談し、当初は10人でスタート。入れ替わりをへて現メンバーに落ち着いた。


10月15日には190回となる「秋の味覚落語会」を繁昌亭で開くが、都は「知らんうちに終わるより、最後は大きな打ち上げ花火があがるような終わり方にしたい」とし、節目200回でいったん終了を決めた。


来年8月までは「毎回、プレゼントを考えて。10月はマツタケを1人に」。10月公演は5人のネタに加え、コント「はなしか団地」も上演する。ファンに愛されてきた“あほ”たち。都は「私きっちりしてるんで、忘れ物とかないんですけど…」と言いつつ、自身のアホぶりを明かした。


「人の話、信じやすい。家に(訪問販売にきた)羽毛ふとん、家族分含めて100万円ほど、補整下着も30万。あと、夕張メロンゼリー、売れ残ってる言うから1個200円で22〜23個全部買った…」


周囲から「あほちゃう?」と言われることは、枚挙にいとまない。あほを「お人よし」とも言い換えられそうな都は「情に弱いんです」と笑い飛ばした。


“あほ”としては、生前の師匠、5代目桂文枝さんから「あほな子ほどかわいい」として、失敗を繰り返しても愛された小文枝も負けていない。小文枝は選挙落選後、途中参戦の“あほ”メンバーだが「あまり物事考えずに、先に動くからな。後で『しもた!』思うことは多い」と苦笑。ただし、あほとしては「人に迷惑をかけたらいかん」と留意しているという。


愛されキャラの集まる落語会。仁福は「(通算200回を前に)ここまで、ネタ増えましたね〜。500くらいある。でも、できるのは3つぐらい」。笑丸も「たくさんネタおろししてきましたが、やりながら『これあかん、お蔵入りするな』いうのも」と言い、意気込みでさえ笑わせる。


三若は「現状維持が嫌いなんで、バイクで日本一周したり、アホもいっぱいやりました」と言いつつ、「藤山寛美さんに代表される『関西のアホの良さ』を伝えていきたい」との決意を口にしていた。

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