若かった頃の祖母は、職場で知り合った祖父と不倫関係になったそうです。しかし祖父には奥さん(前妻)と4人の子どもがいたそうです。あるとき、職場にまで奥さんが来て、「お願いです。子どもたちのためにも、旦那を返してください!」と、祖母に頼みこんできたこともあったと言います。
聞けば、前妻さんが亡くなった年齢は今の私に近く、私は前妻さんに感情移入してしまいます。まだ成人してない子も残して亡くなった前妻さんを想うと、胸が締めつけられる思いでした。
いくら知らなかったとはいえ、祖母や祖父がしてしまったことはあまりにひどく、私は怒りを覚えました。
祖父は妻や子どもを捨てた男、祖母はそんなろくでもない奴と一緒になった女……。そう思うと、うまくいくわけがないとも思いましたし、離婚は自業自得で当たり前にも思えました。
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でも、そんな両親の間に生まれた母はどんな気持ちでしょうか。自分の出自を知ったときの母の顔が忘れられません。祖父母への嫌悪感とは別に、母を支えなくてはいけないと改めて思いました。
【第3話】へ続く。
原案・編集部 脚本・rollingdell 作画・春野さくら 編集・塚田萌
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