【宝塚】星組トップ礼真琴「110周年まっとうしてから卒業したいと」退団会見

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2024年09月24日 11:25  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

退団会見を行う礼真琴(撮影・石井愛子)

来年8月10日付での宝塚歌劇団退団を発表した星組トップ礼真琴が24日、大阪市内で会見を開いた。


白のスーツにインナーで、金びょうぶ前に登壇した礼は、神妙な面持ちで第一声。「音楽学校から18年、星組生となって16年、ずっと星組で過ごしてきて、先輩方からたくさんの言葉、姿勢を学び、応援してくれる皆さまと、熱く過ごして参りました」と口にした。


退団への決意は「卒業させていただくと決意した瞬間、実感はなく。主演させていただいてから卒業はつねに頭にありました」と吐露。ただ、お披露目公演の最中に「コロナ禍になってしまい、1度公演がとまり。やっとお客さまとふれあえる状況になった時に、110周年をまっとうしてから卒業したいという思いが強まってきました」。


星組メンバーには21日に伝えたといい、相手娘役の舞空瞳にはその前に伝えたという。


舞空には「(現公演の)お稽古が始まってすぐ、ぐらいに伝えました」とし、舞空自身が退団公演中であることから「彼女自身の卒業に向けて、何かできるか話し合い、別々(の退団)になったけれど、2人で決めたゴールがこれでよかったんだと思えるように」と明かした。


トップ在位約5年10カ月になるが、就任からを振り返っては「分からないなりにも頑張らねばと思ってきましたが、コロナ禍になり…」と、いきなりの試練に直面も「皆さまの支えで、なんとか前に立つことができました」と語った。


110周年をまっとうしての退団を決意してからの変化には「自覚していなくても、(変化を)自分でも感じることはありました」と苦笑。決意はしたものの、周囲には告げられず「秘めておかなければならなかった期間、もどかしさもありましたので、一昨日(組メンバーに)伝えることができて、スッキリしました」と笑った。


歌、ダンス、芝居すべて高いレベルで3拍子がそろい、09年初舞台の95期の首席入団。下級生時代から頭角を現し、全国ツアー「風と共に去りぬ」のスカーレットをはじめ、芸達者ゆえに本公演でも女役も務めた。


「女役を経験させていただくことも多かったですが、私自身は、舞台に立って輝けるなら同じ。私自身のすべてを尽くしたい」


そう思ってきたが、経験を積むごとに思いは変化。「逆に学年を重ねることで、男役への思いが増していく中でのスカーレット、アデレイド…。充実した日々のなかで、男役をもっとこうしたいという思いも強まりました」と明かした。


19年10月に星組トップに就き、相手娘役に舞空瞳を迎えた。22日に舞空の退団公演「記憶にございません!」「Tiara Azul −Destino−」の宝塚大劇場千秋楽を迎え、同日に、舞空を本拠地から送り出していた。


前花組トップ柚香光、前月組トップ月城かなと、次期雪組トップに決まっている朝美絢と、ここまでトップ4人輩出の95期でも、最初にトップに就任。19年10月の就任から退任まで在位は約5年10カ月、本拠地9作で退く。


退団公演は来年4月19日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する「阿修羅城の瞳」「エスペラント!」公演。芝居は、劇団☆新感線と宝塚との初コラボレーションの話題作。同東京公演千秋楽をもって退団する。


礼の退団で、昨夏の110周年会見時にトップだった柚香(前花組トップ)、月城(前月組トップ)、退団公演中の雪組トップ彩風咲奈、9月2日に退団を発表した宙組トップ芹香斗亜とも、全5組トップが退くことになる。

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