部員に大麻使用疑惑が浮上した関学大アメリカンフットボール部は3日、大阪市内で会見を開き、当該5選手の処分を発表した。2日に日本協会から受けた新たな処分通知書の内容などを勘案して、保留していた部としての対応を決定。大麻成分を含む物質の所持、使用が疑われる部員1人に無期限活動停止、ほか1人に今季秋季リーグの出場停止、残り3人に厳重注意などの処分を科した。
問題は、U20(20歳以下)日本代表のカナダ遠征先で発生。禁じられている喫煙などに関する複数の証言が寄せられ、疑義が生じた。
帰国後に大学が実施した尿検査では5人全員の陰性が確認されたが、日本協会の求める毛髪検査にはうち1人が拒否。大学側は、尿検査の結果を根拠に「大麻の蓋然(がいぜん)性のある物質の所持、使用については判断を留保する」の立場をとっているものの、毛髪検査に応じなかったこと、加えて、初期のヒアリングの中でベイプ(水蒸気を用いた電子タバコの一種)の使用を隠していたことなどを問題視して、無期限活動停止を言い渡した。
池埜聡部長は、無期限活動停止を科した選手について「無期限というのは永久という意味ではない。我々は重いとは考えていない」と説明。復帰プロセスについては、今後、学内で検討していく構えを示した。
ほか4選手については、部員への反省や説明を行った後に活動を再開させる予定だ。
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関学大は、昨季、学生日本一を決める甲子園ボウルで史上初の6連覇を達成し、最多34度の優勝を誇る名門。チームの指揮を執る大村和輝監督は「申し訳なく思っている。ヒアリングを重ね、そのたびに情報開示してほしいと伝えていたが、正直に話してもらえなかった。私の指導不足だと受け止めている。今後は5名だけでなく、指導者として、部として向き合っていく」と話した。【竹本穂乃加】
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