ニュルで6分30秒切り! F1技術を用いた『メルセデスAMG ONE』が市販車最速タイムを更新

0

2024年10月04日 18:20  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

ニュルブルクリンク北コースで市販モデル最速タイムとなる6分29秒090をマークしたメルセデスAMG ONE
 メルセデス・ベンツは10月2日、マーロ・エンゲルがドライブした『メルセデスAMG ONE』がドイツ・ニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)における市販車の最速タイムを塗り替えたと発表。全長20.832kmの同コースで6分29秒090という公式ベストタイムをマークしたことを明らかにした。

“グリーンヘル(緑の地獄)”の異名を取るニュルブルクリンク北コースにおいて、市販モデルが6分30秒の壁を破ったことはこれまでになく、従来のレコードタイムは6分35秒183だった。これは2022年11月にAMG ONEが記録したものであり、メルセデスのハイパーカーは今回、当時のレコードから5秒以上タイム縮めることに成功した。

 公道走行が可能な2シーター・ハイパーカーであるメルセデスAMG ONEは、F1のハイブリッド・ドライブテクノロジーをレーストラックから公道に初めて持ち込んだ量産ロードカーだ。心臓部にはF1譲りの1.6リッターV型6気筒ターボエンジンが搭載され、4基の電気モーターとの組み合わせによって“E PERFORMANCEハイブリッド”を構成する。システムの合計出力は782kW(1063PS)でトップスピードは352km/hに達する。

 モータースポーツ譲りのテクノロジーはパワートレインだけにとどまらず、トランスミッションをはじめ、カーボンモノコック、同じくカーボン製のボディ、アクティブ・エアロダイナミクス、プッシュロッド・シャシーなど多岐にわたる。また、足元にはミシュランと共同開発したパイロットスポーツ・カップ2R MOタイヤが装着された。

 このタイヤは、気温15℃、路面温度20℃のドライコンディションのなか、2024年9月23日に行われたタイムアタックでAMG ONEに最適なグリップを提供し、新記録達成の一翼を担うこととなった。

 その日の3回目の挑戦で見事、新しいレコードタイムを樹立してみせたエンゲルは、すべてを出し切れることができたと満足気に語った。「2年前はコンディションが理想的ではなく、コースの一部はまだ少し湿っていたんだ。だから、自分たちにはもっとできることがあると思っていたし、それを見せたかった」

「今日はAMG ONEのポテンシャルを最大限に発揮することができた。僕を信頼してくれたアファルターバッハのチーム全員に感謝したい。このようなユニークなクルマで、このレコードラップを走ることができたことは、明らかに大きな喜びであり、光栄なことだ」

 メルセデスAMG GmbH会長兼メルセデス・ベンツGクラスおよびメルセデス・マイバッハ部門の責任者であるミヒャエル・シーベは次のように語った。

「私たちはほぼ2年間、ロードカーの記録を保持してきた。しかしAMGでは、つねに可能性の限界を最大限に、あるいは少しでもさらに押し広げたいと考えている。だからこそ、唯一無二のAMG ONEで可能性をふたたび示すことができたのだ」

「チーム全体の努力とコミットメントが報われた。この断固としたチームの努力と、この素晴らしいレコードタイムを誇りに思う。私たちはAMGの精神と専門性をふたたび印象的に示すことができた」

 メルセデスは、この新記録が誕生する一部始終を収めたオンボードビデオを公式YouTubeチャンネル(@Mercedes-AMG)で公開している。

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定