ブラジル最高裁、Ｘの利用禁止解除＝マスク氏、司法に従う

　【サンパウロ時事】ブラジル連邦最高裁は８日、簡易投稿サイトＸ（旧ツイッター）の利用禁止を解除する決定を下した。偽情報を流したアカウントの凍結など最高裁が求めた条件が満たされたためで、ブラジルでＸのサービスが約１カ月ぶりに復活する。

　アカウント凍結命令を巡っては、Ｘオーナーの米実業家イーロン・マスク氏が「検閲」と批判し、司法と激しく対立。結局は、マスク氏が司法の決定に従う形で決着した。Ｘは「ブラジルへの復帰は誇りだ」とした上で、「事業を展開するあらゆる場所で、法の範囲内で言論の自由を守り続ける」と表明した。

　最高裁によると、Ｘ側は一部のアカウントを凍結し、ブラジルでの法定代理人も復活。未払いだった罰金２８６０万レアル（約７億７０００万円）も納付した。検察当局が「Ｘのサービス再開を妨げる理由はない」との意見を示したため、最高裁が即時再開を認めた。