坂口健太郎&イ・セヨン、日本で交わした“約束” 心通わせるため互いに連れて行った場所とは「共感したいと思って」【愛のあとにくるもの インタビュー】

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2024年10月10日 07:04  モデルプレス

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モデルプレスのインタビューに応じたイ・セヨン、坂口健太郎(C)モデルプレス
【モデルプレス=2024/10/10】韓国ドラマ「愛のあとにくるもの」(日本では10月11日よりPrime Videoにて見放題独占配信)でW主演を務める俳優の坂口健太郎と女優のイ・セヨン。日本&韓国でその高い実力を認められ、すでにエンタメ界の第一線で輝く2人だが、今回は両者にとって大きな挑戦となった。新たな代表作となるだろう本作を作り上げた裏にある、互いへの絶大な信頼に迫った。

【写真】坂口健太郎&イ・セヨン、ベッドで密着ラブラブ

◆坂口健太郎&イ・セヨンW主演「愛のあとにくるもの」

本作は、辻仁成氏とコン・ジヨン氏による小説を原作に描いた純愛ラブストーリー。日本留学中に運命だと信じていた初恋を心に閉じ込め、韓国で新しい人生を歩んでいたチェ・ホン(セヨン)は、5年間忘れることなく後悔を積み重ねてきた潤吾(坂口)と偶然の再会を果たす。現在の冬の韓国と5年前の春の日本を舞台に、美しくも切ない、それぞれが抱えた愛の“跡”が重なり合っていく。

◆イ・セヨン、坂口健太郎を共演前に“研究”

今回が初共演となる2人。セヨンはクランクイン前、坂口に関して熱心に研究をした。過去に彼の出演作を観たことがあったが、共演が決まり、すでに一度観ていた坂口主演映画「余命10年」(2022)を再び視聴。1回目では「とても悲しかったです…」と同作の切ないストーリーにのめり込んだというが、2回目は“共演相手”としてじっくり分析していった。

「最初に観たときは健太郎さんのことを知っていくというよりも、もう完全にストーリーにハマってしまって、2回目に観たときに健太郎さんのお話になるスピードや、日本語で感情を表現するときどんなスピードで話されているのか、それから目の演技や眼差しを見たりしました。そして最終的には『やっぱり会ったらこの人のことがもっとわかるだろうな』と思いました」

◆坂口健太郎「彼女を見つめ続けることに時間を割きました」

そんなセヨンの“研究”をインタビューの場で初めて知った坂口は「こんなに分析されていたとは(笑)」と驚き。そして、自身は彼女とは逆だったことを明かす。

「僕は(セヨンの出演作を観たのは)終わってからでしたね。 クランクインの前に2〜3回監督と一緒に3人で台本について話したり、コミュニケーションを取る時間が持てたのであえて観なかったかも。むしろ今回のこの紅(ホンの愛称)という役、彼女をメインで見ていました。もちろん過去に観た作品に彼女が出ていたことはありましたが、今回の共演のためにはあえて観なかったです」

さらに坂口は、原作を深く読み込むこともしなかった。「原作を読み込めば読み込むほど、実際会って話したものと別の印象が自分の中につくのが嫌で。彼女が紅の役をどう思うかなど、コミュニケーションできる時間がすごく大事だった。だから彼女に対しては逆に全部が新しかった。紅を演じる彼女を見つめ続けることに時間を割きました」

◆坂口健太郎&イ・セヨン、日本での“約束”

撮影は日韓の両方で行われた。言語の壁、慣れない環境での芝居…それぞれが抱いていた不安を払拭したのは、やはり1番近くにいた互いの存在だった。

セヨンは「健太郎さんが先に韓国にいらっしゃって、そこで私が助けてあげなければいけなかったのですが、逆に私が日本で健太郎さんに助けていただいたことの方が多かったような気がします。最初に私が日本に来たときには『1人で寂しくない?大丈夫?』『言葉が通じなくて大変?』と心配して色々聞いてくださって。私も健太郎さんにそういうことをしてあげなければいけなかったのですが、私の方がたくさん助けられていて、日本に来たときにすごくありがたくて申し訳ない気持ちになりました」と振り返る。

距離を縮めるため、2人は撮影以外でも同じ時間と空気を共有した。「健太郎さんが韓国にいらっしゃったときに『何か共感したいな』と思って私が知っているところに一緒に行っていただきました。逆に私が日本に来たときには、健太郎さんが行きつけのお店に連れて行ってくださって、通訳の方も一緒に3人で美味しいご飯を食べたり、お酒を一緒に飲ませていただいたりして。それで『次にこのお店に来たときに、残ったお酒をまた飲みましょう』とボトルにサインをしたんです。最近、サインをしたそのお酒の写真を見つけました」

◆坂口健太郎、イ・セヨンのポジティブさに救われる

当時の思い出を笑顔で語ったセヨンは、坂口に日本語で「今日、夜(そのお店に)行こうか!?」と突然提案。坂口が「今日一緒に!?」と笑いながら韓国語を交えて返すと、彼女は日本語で「約束が!」とボトルへのサインで誓った“約束”を果たしたい想いを明かしてくれた。

セヨンの天真爛漫さが現場を和ませる中、坂口はそんな彼女に救われたと語る。「僕は本当にいつも助けてもらっていました。韓国での撮影では明確な日本と韓国の差があるのかもと思っていたけど、彼女がカメラ前に、現場の中心に良い空気でいてくれていたから心配がなくなりました。僕は(現場の)皆さんと初めましてだし、それこそ言葉が通じない不安も最初はあったけど、その心配が早い段階でなくなったのは、きっと彼女が現場の空気感をすごくポジティブに変えてくれていたからだろうなと思います」

◆取材後記

坂口からポジティブさを褒められたセヨンはインタビュー後、記者へ日本語で「でも健太郎さん、本当に良い人!同じです、ポジティブ!!」と坂口も同様だと伝えてくれた。底抜けに明るいセヨンを坂口が微笑ましそうに見守る姿は劇中の潤吾&ホンそのもの。取材中は言語の壁など関係なく、日本語と韓国語の両方、身振り手振りでずっとコミュニケーションを取り続けていた。

さらにチェキにサインを入れ取材が全て終了した後、セヨンは自らもう一度チェキを記者から受け取り「love you」の文字やハートマークを追加で描き入れるサービスも。彼女からペンを渡された坂口もすぐに「デコレーションね!」と理解し、キュートなスマイルマークを添えてくれた。

セヨンは周囲を照らす太陽のようである一方、仕事ではそのプロ精神でスタッフたちを驚かせる。今回それが垣間見えたのはSNS用動画の撮影。彼女は日本語コメントのイントネーションまで細かく通訳スタッフに確認し、短時間で見事に習得。そして坂口は彼女が覚えやすいように隣でサポートし、さりげなく日本スタッフとの連携を図ってくれた。

2人にとって大きな挑戦となった今作は、日韓エンタメ界ですでに認められている彼等の表現力だけでなく、この厚い信頼関係によって成立した。それを改めて実感したインタビューだった。(modelpress編集部)

◆坂口健太郎(さかぐち・けんたろう)プロフィール

1991年7月11日生まれ、東京都出身。2014年、俳優デビュー。近年の出演作に、映画「余命10年」(2022)「サイド バイ サイド 隣にいる人」(2023)、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」(2021)、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(2022)、ドラマ「Dr.チョコレート」(日本テレビ系/2023)「CODE−願いの代償−」(日本テレビ系/2023)など。11月14日よりNetflixにて主演ドラマ「さよならのつづき」が配信予定。

◆イ・セヨン プロフィール

1992年12月20日生まれ、韓国ソウル出身。1996年にドラマ「兄弟の川」でデビューし、子役として数多くの作品で活躍。2003年の時代劇「女官チャングムの誓い」で知名度を上げる。近年の主な出演作に映画「ホテルレイク」(2020)、ドラマ「赤い袖先」(2021)「ルール通りに愛して!」(2022)など。

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