ラグビー日本代表のプロップ竹内柊平(26)が“丸坊主の元気印”で仲間を引っ張る。
15日は千葉・浦安市内で自身が所属するリーグワン1部の浦安D−RocksとFW合同練習。スクラムでは最前列で相手を押し込み、声も張って盛り上げた。今季から代表定着。13日の合宿開始前にパーマをあてたが“失敗”し、丸刈りで周囲を驚かせた。
16日からはBKが先乗りする宮崎で全体での合宿開始。強豪との戦いが続く秋、さらに存在感を示す。
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慣れ親しんだクラブハウスで、竹内が笑いながら頭をなでた。
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「気合入れて切りました!……。本当はパーマに失敗して、想像した髪形じゃなかったです」
イメージは短くそろえたWTBマロ・ツイタマ(静岡ブルーレヴズ)のヘアスタイル。結果的に丸坊主のシルエットが、23年W杯代表で同じプロップの垣永真之介(東京サントリーサンゴリアス)に重なる。雄たけびが代名詞の先輩と重ね「うれしいです。カッキーさんもエナジーキャラ。声と激しいプレーで勢いづけたい」と声を弾ませた。
得るものが多い1日だった。
自身が所属する浦安との合同練習。普段の仲間は相手になり、代表の一員としてぶつかった。序盤は圧力を受け、そこから修正。26日には世界ランク3位ニュージーランド(NZ)戦(日産ス)を控える。8月から使うFWの合言葉は「バイオレント」。訳すと「暴力的」「猛烈な」という意味で「NZにファーストパンチを打たれたら、絶対に勝てない。相手を見ると世界的で強大な敵。自分たちは自分たちを見てやっていきたい」と先手を取る。
自らは代表定着へ、息を抜けない。
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ラグビーでは全国的に無名な宮崎工高、九州共立大の出身。ロックやNO8が主戦場だった。リーグの合同トライアウトでプロップとして初めて8対8のスクラムを組み、NTTコミュニケーションズ(現浦安)入りを勝ち取った。
22年に代表初キャップを取得したが、W杯イヤーの23年は「人生最大の挫折」と代表候補にも名前がなかった。地元宮崎のパブリックビューイングでは、子どもに「元日本代表」と言われて悔しさは増した。課題のスクラムと向き合い「何が何でも3番(先発右プロップ)で出たい」と27年オーストラリア大会へ誓う。
16日から地元での全体合宿が始まる。
「僕らが切磋琢磨(せっさたくま)すれば、若くて強いジャパンのフロントロー(FW第1列)ができる」
最前線で声を張り、荒々しく体をぶつけて前に出る。【松本航】
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◆竹内柊平(たけうち・しゅうへい)1997年(平9)12月9日、宮崎市生まれ。小6の時にラグビーボールを貸りて、好きなドッジボールをしようとひらめく。教諭に「興味があるのか?」と聞かれ、とっさに「あります」と答えたことからラグビーと出合う。宮崎ラグビースクール、宮崎工高、九州共立大を経て、20年にNTTコミュニケーションズ(現浦安)入り。22年6月ウルグアイ戦で代表初キャップ。愛称はTK。183センチ、115キロ。
【秋のテストマッチ】
◇10月26日 対ニュージーランド(世界ランク3位、日産スタジアム)
◇11月9日 対フランス(同4位、フランス・サンドニ)
◇16日 対ウルグアイ(同17位、フランス・シャンベリー)
◇24日 対イングランド(同5位、英ロンドン)
※ニュージーランド戦はリポビタンDチャレンジカップ2024、欧州遠征はリポビタンDツアー2024として実施
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