WEST.、10周年経て“自分たちの音楽”に自信 異色のオリジナルライブへの手応え語る【インタビュー】

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2024年10月16日 12:00  ORICON NEWS

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WEST.オリジナルライブ『WOWOW presents WEST. 10th Anniversary Live “W”』が26日配信  撮影:山崎美津留(※崎=たつさき)(C)ORICON NewS inc.
 今年10周年を迎えた7人組グループ・WEST.とWOWOWがタッグを組んだオリジナルライブ『WOWOW presents WEST. 10th Anniversary Live “W”』が、WOWOW プライムで26日午後7時より放送・オンデマンドでも配信される。定番からこれまでのライブではなかなか披露されていなかった楽曲まで全19曲を“こんなWEST.、見たことない”といったコンセプトで魅せていく。見どころやライブに込めた想いをメンバーがインタビューで語った。(※桐山照史は当日体調不良のため欠席)

【写真】衣装にも注目!仲良しさが伝わる、WEST.のアザーカット

■フルサイズや生バンドで引き出される新たな魅力「成熟した感じが増している」

――観客のいないスタジオで、映像作品としてライブをする。そんな普段のライブとは作り方が違う今回の試みで面白いと感じたことや刺激を受けたことはありますか。

中間淳太:初めて映像でライブをさせていただくということで、演出を担当してくださった映像作家の丹(修一)さんが「大人なWEST.を見せたい」とおっしゃっていて、自分たちでは想像していなかったパフォーマンスのイメージも最初の段階で細かく伝えてくださったので、ワクワクしました。10年経って年齢を重ねたからこその演出もたくさんあると思うので、10年前から応援してくださっている方には曲に深みが増しているところも楽しみにしてほしいです。

藤井流星:だいぶ前の曲もおとなになって改めて披露しているので厚みも増してできているところもあり、より成熟した感じが表現できているので、そういうところはファンの方にも観てほしいです。

神山智洋:丹さんは、生バンドにこだわりをもってらっしゃって、これまで僕らがライブで披露した時とは僕ら自身も捉え方が違い、楽曲の幅を出していただけた。これは僕たちでセットリストを組んでいたらこうなっていなかった。提案してもらえたのは良かったです。今のWEST.の魅力を最大限に引き出していただけたのではないかな。

重岡大毅:ライブを誰かに演出していただくということは今まであまりやったことがなかったので、そこがまず面白そうだと思いました。自分たちだけならどうしても出てこないようなアイデア、セットリストに乗っかってみる楽しさがあった。『乗っかっていいんだ』と思わせてくれる丹さんの技量もあって初めての試みでした。

濱田崇裕(※濱=異体字):僕は、最近買ったものでいうと普通のメガネなんですけど紫外線を浴びるとサングラスに変わるっていう…。

小瀧望:違うよ!

濱田:ん?最近買って良かったものではない?

小瀧:そんな質問してないから!

濱田:順番に聞かれるとほぼ言いたいことを先に言われてしまうので、最近買って良かったものを紹介しようと…。ちょっと質問の内容が変わりすぎています(笑)?

――ライブに関わることでお願いします(笑)

濱田:さっきもメンバーが話していましたが僕らみんなでが作るセットリストとは違うものがあった。丹さんが始まる前にこういう世界観でいきます、とちょっと教えてくれて、あとは『皆さん好きなような感じで』というスタンスが僕らには、すごくやりやすかったです。普段はお客さんに向けてやっているところも、バンドコーナーでは全員で輪になって、カメラを意識してない。みんな、すごくいい表情しています。みんな、こんな表情してたんやって思いながら歌えたので、いい演出だなと思いました。

小瀧:僕は温度設定できるポットがあって…(笑)

一同:違うって!(笑)

小瀧:温度を選べるんですよ。70度、80度、90度って…ここ最近買って良かったものです。それと、ですよね?(笑)すごくまっすぐなライブだなっていう。

重岡:よお、それで普通にしゃべれるな!(笑)

小瀧:僕らっぽい、ちょっとチョケてる感じの曲は「コンビニ行くけどなんかいる?」ぐらいで、あとストレートな曲が多いです。僕らのライブは結構テンポ感を意識してワンハーフとかにすることがあるんですけど、今回はライブと作品の間、融合みたいな感じ。フルコーラスで、たっぷり曲の良さを伝えられる曲が多いのも印象的でした。

■関西ジュニア・伯井太陽とのコラボレーションも見どころに「アツくてきれいな世界観になった」

――「証拠」「King of Chance」「コンビニ行くけどなんかいる?」「ハート」が現在セットリストからタイトルが解禁されていますが、具体的な見どころを教えてください。

神山:それぞれパフォーマンス面で久しぶりにやる曲もあれば定番曲、新曲もある。「ハート」は、我らの後輩・関西ジュニアの伯井太陽くんが僕らの前でコンテンポラリーダンスを踊っている。僕らが夢追い人を応援するという世界観を魅せるにあたって、伯井くんがすごく良くてパッション、度胸、スキルを感じました。僕らの歌もそうですが伯井くんの存在を知っていただけるきっかけにもなる。「ハート」のパフォーマンスの世界観がいい。リハから熱量もありましたし、本番は衣装、照明、演出も加わってアツくてきれいな世界観になったのではないか。「コンビニ〜」は振り付けを一緒に踊れるような曲。明るくて衣装もポップで、これもいい世界観なんじゃないかな。「証拠」はライブでは円になって向かい合うことはないので、このライブならでは。普段のライブの時とはまた違う熱量のぶつかり合いがあったんじゃないかな。

―今回、3ポーズ用意されているという衣装のポイントも教えてください。

神山:グランジ、ブラック、スポーティーの3つかな。メンバーそれぞれカジュアルに、好きな感じじゃないかな。

藤井:普段のライブも「バンドの曲は着たい服を着よう」っていう精神でやっているので、今回も好きな感じで着ています。今着ているの(グランジ衣装)はロックシーンが多いかな。

重岡:俺は今まで衣装に関してはあまり言ったことがなくて。服のこと、よく分かんないから(笑)。ただ今回、グランジで用意していただいたTシャツに心臓が大きく描かれたイラストで。あ、そっか、俺ってこういうイメージなんやって(笑)。うれしいけどね。

神山:黒の衣装は背景とどうしても同化しちゃうんですけど、いいカメラで撮っているから濃淡も出ています。

重岡:濃淡とか考えたことなかった(笑)。でも確かに、すごいレンズで撮ってくれてたよな。

濱田:めちゃめちゃ太いレンズ。だいぶ遠くの方でも撮るんかなっていうぐらい。

藤井:「コンビニ行くけどなんかいる?」の辺りはリメイク系のスポーティーな衣装やね。ほかの2つが大人っぽい雰囲気やったから、これは妙な安心感がある(笑)。やっぱり、「ええじゃないか」から始まったグループやから。

小瀧:さっき映像を見せてもらったら衣装ごとに印象が違う。曲もそうですけど、衣装の細かい部分でもファンの方は楽しめるんじゃないかな。僕はスポーティーが好き。フェスっぽい感じもあって最近の僕らっぽくもある。今年のフェスもああいう感じの衣装で出てパブリックイメージにも合ってるんじゃないかな。まさに「楽しそうなヤツら」みたいな。

濱田:僕はそれこそこの(グランジ)衣装がほんまに好きで。買い取りたいレベルで話していました。ずっと衣装さんに「買い取りたいです」って言っています。

重岡:ずっと言っているってことは、買い取らせてもらえてないの?(笑)

濱田:「買い取ります」というのを俺がまだ言ってないんです。でもほんまにほしいです。これがメインのビジュアルやポスターになるって聞いてうれしかったです。

――現場で丹さんの演出で印象的だったことはありますか。

小龍:スタートが印象的です。狭い世界観で歌っていて高級な照明を使っているんですけど、良いライティングでそれぞれが一緒に目線をあわせたりカメラを見たりはむしろせずに、一人の男が佇んでいる感じで、おのおのの世界観で歌ってほしいというオーダーがあった。そっちか、と。普通に7人で自由にやっていたらそうはなってなかったので面白いなと感じました。

中間:生演奏だったので音源とも歌い方が違ってより世界観に入ることができる気がしますね。

神山:むっちゃわかる。テープと生演奏は全然ノリ方が違うんですよね。演奏に対してのレスポンスとしてうちらも合わせて歌ったり…その場で生まれるグルーヴ感もありますよね。

重岡:客席にお客さんがいない状況で歌というのもまた違う。俺の心持ちはライブをしに行っていたけどスタッフさんは映像のプロのみなさんだということが面白かったです。

■「意味のないことはひとつもなかった」これまでの経験を糧に魅せるライブに

――今回の新しい経験を通して得たものや、今後の自分たちのライブに活かせそうだなって思ったことはありますか。

藤井:懐かしい楽曲もあるので、影響するとしたらここで反響のあった曲が今後のライブのセットリストに入る可能性がある。僕らも10周年のライブをやっていて久しぶりの曲に対して「人気はあると思ったけどここまでとは」と思うような楽曲もあったりそういうところに意外と気づかなかったりするので、今回もこのセットリストにはそういった楽曲があるかもしれません。公開してからの反響が気になりますね。

重岡:丹さんやほかのスタッフさんが「また撮りたい」「WEST.とまたやりたい」と言ってくれたことがすべて。乗っかって、なお自分でできると思えている10周年の今、かつ、「また撮りたい」と思ってもらえていることに尽きます。僕たちグループは音楽を通してコミュニケーションをとれるようになってきたと思えている。まだ伝えたいものもあるし、まだ見せられる世界がある。ガソリンを注入された気持ち。今後につながる可能性があります。

――10周年のタイミングで今回のように映像でライブを届ける意味をどう捉えていらっしゃいますか。

重岡:映像のコンテンツはこれまでもたくさん届けてこれたと思うんです。でも今回は規模感が違うし、これだけの人が集まっていただいて本当に現場に入った瞬間にみんなで、たくさんのスタッフさんがいる、ヤバいって感じたんです。なによりWOWOWさんで扱っていただくということで今まで観たことのない人にも届く気がしていて、すごくうれしいです。規模が大きいことに加えて自分たちがやりたいことをやらせていただいていて、意義という面ではメンバーそれぞれが、僕たちに長年携わってくれたチームのみなさんも一丸となって臨んでいます。

――映像で届けることに不安や懸念もあったのではないかと思うのですが、満場一致で『やろうぜ!』という感じだったのでしょうか。

重岡:“やらない”という選択肢はなかったんじゃないでしょうか。お芝居とかなら役柄が、とかもあるかもしれないですけどライブって主戦場にしているところでこういうものをやりませんか?と言われたら『やります』『やらせてください』といった感じでした。

――コロナ禍の映像ライブでの成功体験は自信につながりましたか。

重岡:コロナ禍も含めて、1年目、2年目と続けていき、ロックに傾倒した時期もありましたが、7年、8年…すべてを力に変えてこれている。このライブも力に変えます。意味のないことはひとつもなかったと思いますし、先輩方もよくいうけどその中身まで理解った上で今はっきりと言えます。


――10周年ということで新たな試みに挑戦しましたが、次にやりたいことはありますか。

小龍:(回答するのは)濱田でいいですか?

濱田:まだ10メートルくらいの高さからしかバンジージャンプをしたことがないのでもうちょい高いところから…すいません(笑)。さっき、丹さんとお話したのですがもしもう一度、なにか一緒にお仕事ができるなら、ライブでやっているアコースティックコーナーの空気感が好きで音楽番組ではできていないので、それを今回のようなライブとはまた違う映像で届けられたらいいなと話しました。円になって向き合ってやってみたいです。

小瀧:確かに、ライブのリハでも円になってやったことないもんね。

濱田:本番でもないし、リハでは鏡に向かって一列なので、いつもモニターに抜かれるみんなの表情を見ながら「あ〜、ええなぁ」って思って歌って…全員の顔を直接見てアコースティックをやりたい。実際にできたら、アイコンタクトとかでテンポがちょっと速くなったり、逆にゆっくりになったり、アドリブも入ったりしそうだなって。

――アコースティックコーナーはみなさんの違うものを感じたりするのでしょうか。

中間:歌だけじゃなく音も自分たちで作るのがアコースティックのコーナーならでは。濱ちゃんの案はみんなでやっている感がより出そうやね。

――これまでやってきた音楽が認められたからこそ、こういった企画が実現したと思うのですが自分たちの音楽について誇れるところ、武器はどういったところに感じていらっしゃいますか。

中間:歌詞を自分たちにも向けて歌ってるところがあるんじゃないかな。歌っている自分にも、しみる部分があるんです。「証拠」や「ハート」といったアツい系の曲が印象に残りやすい理由はそこじゃないかな。それぞれ葛藤もあったと思うからこそ、よりその歌詞を届けられているんじゃないかと思います。メンバーが歌ってる姿を見ていると勇気をもらえますよ。

――今回はその「ハート」や「証拠」もライブで披露していますが、中間さんが自分にも刺さるパートや箇所はありますか。

中間:やっぱりそれぞれ、今回は伯井くんに向かって歌っているんですけど、伯井くんに対して歌っている表情、「ウォーウォー」言っているだけなんですけどそれも熱がある。拳を突き上げているメンバーがいたり…。そういったところも強みと言える気がします。

重岡:僕たちはバンドの曲をやっているけど、誰も楽器を持ってなくて7人全員ボーカルなんです。それって異色やと思うし、最近フェスとかに出ていても手応えや自分たちの強さがはっきりとわかる。負けないなと思う。具体的にいえば熱量の中に笑いというか、笑顔も届けられてるんじゃないかなって。そこは自分たちのなかですごく好きなところで、唯一無二だと思います。曲中でも、急にふざけているヤツがいたり、そこで笑顔が生まれて、だけどアツい部分もあって…うまく言えないんですけど、僕がライブで表現したいのって“人生そのもの”なんです。笑う時もあれば落ち込むこともある…っていうのを全部まるっとステージに詰め込みたい。自分の理想像を今、僕はWEST.でやれている気がしますし、それが強みだと思います。

――今年はアリーナツアー、ドームツアー、そして映像ライブ…今年のライブを経てメンバー間で変化を感じたところがあれば教えてください。

重岡:ライブに来た知り合いに感想を聞くと『濱ちゃん、ええな』って帰っていくことが多いんですよ。

濱田:へぇ〜〜…。うれしい。

重岡:なんでなんかなって思うけど、やっぱりなと思う自分もいる。どうですかね、なんでか、わかります?(笑)

濱田:ギャップがあるんだよね…。

重岡:そんなことを言ってる人は誰もいなかったけど(笑)

――ご自身はどう思いますか。

濱田:意識しているのは見た目じゃなくてほんまに歌の表情。今のライブでも違う表情をしています。毎日違うものにしている。毎日ちょっと違うテンションで歌うと違う歌になったり。自分の歌うフレーズを今日は明るい自分で歌おう、とか。勝手に楽しんでいますね。

重岡:あとは歌でいえば照史も変わった。もともと上手だったけど、もっと歌を楽しんでいていいな、俺もそこに行きたい。濱ちゃんと照史は頭ひとつ抜けている。楽しそうなんですよね。楽しんでいるヤツが勝ちってよく言いますけどまさにその通り。それ以上のパフォーマンスってないと思います。照史は僕の4つ上で、濱ちゃんは3つ上。俺もいつかはそこにいくぞ、と思っています。

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