在留外国人に人気のある娯楽の一つが「カラオケ」。在留外国人のみなさんの利用実態はどのようなものなのでしょうか。株式会社YOLO JAPAN(大阪市浪速区)が実施した「カラオケチェーン店」に関する調査によると、「週に1回」カラオケ店に行く在留外国人の国籍は「フィリピン」が最多となりました。また、在留外国人に人気の「カラオケチェーン店」は「ビッグエコー」が1位だったそうです。
【写真】外国人がよく行くカラオケチェーン店の全国ランキングTOP5
調査は、世界62カ国369人の日本在住外国人(同社会員)を対象として、2024年3月〜5月の期間にインターネットで実施されました。
はじめに、「カラオケに行く頻度」を調べたところ、「3カ月に1回」(25.5%)、「1年に1回」(24.1%)、「1カ月に1回」(23.8%)などに回答が分散する結果となりました。
なお、カラオケ店に行く頻度で「週に1回」(10.6%)と答えた人の国籍をみると、カラオケ好きで知られる「フィリピン」(55%)が一番多く、次いで「米国」(20%)、「ネパール」(15%)が続いています。
|
|
では、在留外国人のみなさんに人気の「カラオケチェーン店」はどのお店なのでしょうか。調査の結果、1位「ビッグエコー」、2位「JOYSOUND直営店」、3位「カラオケ まねきねこ」、4位「カラオケ館」、5位「ジャンカラ」という結果になりました。
【1位:ビッグエコー】
ビッグエコーを運営している株式会社第一興商は、北海道から沖縄まで全国500店舗以上を展開。外国人消費者に向けた主な取り組みとして、2015年1月より一部店舗にて多言語映像通訳サービスの導入を行い、2018年にはカラオケチェーン業界初の中国人向けモバイル決済サービス「WeChat Pay」の導入を行うなど、様々なインバウンド施策を先駆けて実施しています。
【2位:JOYSOUND直営店】
業務用カラオケ事業を行う株式会社エクシングの子会社である株式会社スタンダードによって直営されているカラオケチェーン店です。こちらの店舗でも、2015年から外国人向けの多言語対応のサービスの提供を実施するなど、外国人向け施策を早期から行っています。
【3位:カラオケ まねきねこ】
株式会社コシダカによって運営されており、店舗数業界1位となる630店舗以上を全国に展開しています。業界1位の店舗数を活かして認知度を拡大しており、公式webサイトの多言語対応を行うなど、インバウンド施策も行っています。
【4位:カラオケ館】
株式会社B&Vによって運営されており、首都圏を中心に全国各地に店舗展開しています。外国人消費者に向けた取り組みとして、70以上の言語に対応したAI翻訳機を接客時に導入しており、外国人向けのサービス向上に努めています。
|
|
【5位:ジャンカラ】
株式会社TOAIによって運営されており、関西を中心に180店舗を展開しています。関東圏には店舗を展開していないため、全国ランキングでは5位ですが、関西圏のみのランキングでは1位を獲得しています。外国人消費者向けの取り組みとしては、カラオケをはじめとした日本文化を感じられる和のコンテンツを含めた「ジャンカラ横丁」をオープンし、インバウンド客をターゲットにした店舗の出典を行っています。
※店舗数は2024年3月19日時点
ちなみに、在留外国人が「職場の同僚とのコミュニケーションを取るためにすること」では、「ごはんを食べに行く」(25.3%)、「趣味について話す」(20.8%)に次いで、3番目に「カラオケに行く」(12.1%)がランクインしており、言語や文化の違いを乗り越え、一緒に盛り上がることのできるカラオケは日本で働く外国人にとっても人気のコミュニケーションツールとなっている様子がうかがえました。
|
|