仲野太賀が主演、二階堂ふみがヒロインを務めるM&Oplaysプロデュース「峠の我が家」が、10月25日(金)本日開幕。舞台写真が到着した。
峠にある古い一軒の家。この家は、夏の間観光客を受け入れる旅館を営んでいる。この家に住んでいるのは、主人の佐伯稔(岩松了)、その息子・正継(柄本時生)、正継の妻の斗紀(二階堂ふみ)。
夏が過ぎたいま、訪ねる人もいないこの家に、安藤修二(仲野太賀)という若者と、その兄嫁・静子(池津祥子)が訪ねてくる。彼らは兄の戦友の家に、戦友の軍服を届けに行くために峠を越えようとしている。
2人をこの家に連れて来たのは、稔を車で病院に送り迎えしている富永(新名基浩)。彼は、近くにある「道場」の代表、中田(豊原功補)の部下だ。この家の客間で、時ならぬもてなしの宴が、たまたま来ていた中田も交えて行われている。
閉ざされた「峠の我が家」で出会った安藤と斗紀。お互い複雑な事情を抱えた若い男女の間に芽生えた感情。それは「恋」なのか? そしてその出会いが、彼らと彼らを取り巻く人たちの関係に波紋を広げ、やがて予期せぬ事態を招く――。
本作は、「結びの庭」(2015年、宮藤官九郎主演)、「家庭内失踪」(2016年、小泉今日子主演)など、次々と話題作を発表、高い評価を得てきたM&Oplaysと岩松了が定期的に行っている人気プロデュース公演の最新作。
仲野、二階堂をはじめ、柄本時生、池津祥子、新名基浩、豊原功補が出演し、ひと里離れた峠にある家を舞台に、3人の家族とその家を訪れた若者との出会いに端を発する緊張感あふれる人間ドラマを描く。
作・演出の岩松は、「峠で夏の間だけ旅館を営んでいる一軒の家に、兄の戦友に『軍服を届けに行く』という男が彼の兄嫁と一緒に訪ねてくる。男がその家で夫と暮らしている若い女に出会うことでこの物語は始まります。男と女は共に人には打ち明けにくい過去を抱えていて、そのマイナスを抱えた者同士が惹かれ合う、そんなお話です」と説明。
そして、「彼らを取り巻く人たちの背景にも、『戦争』が暗い影を落としている。大きな『戦争』そのものを演劇で描くことは難しいですが、その渦中にある人々の小さなこだわりを通して『戦争』が描けないか、と考えました」とその思いを明かしている。
仲野は、「遂に初日を迎える事になりました。稽古で積み重ねてきたものを、丁寧に大胆に座組の皆さんと力を合わせて表現できればと思います。どうか、楽しみにしていてください!」と観客へメッセージを寄せた。
M&Oplaysプロデュース「峠の我が家」は11月17日(日)まで本多劇場にて上演中(※ほか地方公演あり)。
(シネマカフェ編集部)