声優・小原乃梨子さんお別れ会がしめやかに 少年役から妖艶な大人の女性まで幅広い役柄を演じた功績たたえる

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2024年10月30日 16:20  ORICON NEWS

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『小原乃梨子さん お別れの会』の模様(C)ORICON NewS inc.
 7月12日に亡くなった声優・小原乃梨子さん(享年88)のお別れ会が30日、都内で開かれた。ファンや関係者が集まって、さまざまな人気キャラクターの声優を務めた小原さんの功績をたたえ、遺徳を偲んだ。

【写真】水田わさび、羽佐間道夫らが参列

 黙祷が捧げられた後には、生前の功績を称えた映像を上映。小原さんが声を務めた『未来少年コナン』のコナン、『ヤッターマン』のドロンジョ、『ドラえもん』の野比のび太など、在りし日の声が映像と共に紹介された。

 発起人代表で長男の戸部敦夫があいさつに立ち、「母親としての小原乃梨子は私にとって、それ以上でもそれ以外の存在でもありませんが、声優の小原乃梨子としては、お仕事仲間、小原の仕事を通していろんな作品を受け取っていただいた皆さんのほうが、小原乃梨子の子としての思いがあるのではないでしょうか」と声優として多くの人に愛された小原さんを慕って集まった人々に謝意を述べた。

 日本アニメーション代表取締役社長の石川和子氏は、やさしい人柄に思いを馳せ、「いつもいつもアフレコの現場を温かく包みこんでくださいました。小原さんとお仕事できましたことは本当に幸せで、かけがえのない宝物」とし、「お疲れ様でございました。どうぞごゆっくりお休みください。ありがとうございました」とお別れの言葉を述べた。

 81プロデュース代表取締役社長の南沢道義氏は闘病生活を過ごす小原さんの見舞いに行った時のことを振り返り、「やさしく微笑みかけてくれた、逆にはげまされた。新米マネージャーとして、40数年前に出会ったあの頃のままだった」と懐かしんだ。「特に男の子のキャラや妖艶な美女などの役柄は他の追随を許さないほど天才的でした」と賞賛。また、ドラえもんの声優・大山のぶ代さんが9月29日に亡くなったことにも触れ「なんという巡り合わせなのでしょう。ドラえもんとのび太はどこまでも仲良しで、今は天国で、藤子・F・不二雄先生と再会し語り合っているでしょう」と語った。

 小原さんが好きだったバラを中心に2500本の花々で赤やピンクに彩られた祭壇には、優しく微笑む小原さんの写真。囲むように小原さんの代表的なキャラクター『未来少年コナン』のコナンや、『ドラえもん』の野比のび太、『ヤッターマン』のドロンジョのパネルが飾られた。また、別会場には著書『声に恋して 声優』や小原さんが使用した『未来少年コナン』の第1話台本などが展示された。

 お別れ会は戸部氏を代表、南沢氏を共同代表、石川氏、伊藤響氏(タツノコプロ代表取締役社長)、梅澤道彦氏(シンエイ動画代表取締役社長)、佐藤敏夫氏(音響監督)、笹川ひろし氏(アニメーション監督)を発起人として開かれた。関係者向けのお別れ会には約250人が参列。先立って行われた一般の人たちを対象としたお別れ会には、約100人のファンが集まり、小原さんを偲んだ。

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