【写真】神木隆之介の一人二役もすごい! 『海に眠るダイヤモンド』第2話より
本作は、1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と現代の東京を舞台にした、70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語。大きな期待を背負って先週放送された第1話では、神木隆之介演じるホストの玲央が、謎の婦人・いづみ(宮本信子)と出会い、廃墟となった端島の姿を目にした。そして物語は1955年春の端島へ。こちらでは神木が大学を卒業したばかりの青年・鉄平を演じ、その演じ分けにSNSではさっそく「演技力すごい…別人だよ」などと驚きと称賛の声が集まった。
■主演・神木隆之介は「没入型」今後の変化に期待
新井Pを始め、塚原監督、脚本の野木らの満場一致だったというのが、“主演”の人選。神木隆之介について、新井Pは「没入型」だと分析する。「(役の)スイッチが入っていても、カットがかかったらもう本人に戻るんです。切り替わりがすごい。一瞬で没入できるタイプです。お芝居はとても自由で、台本に書いてないところの行間も埋めてくる」。神木にとって初めてとなる一人二役。時には「日中鉄平で、夜だけ玲央」という日もあったという。「この切り替えをするのがすごく難しかったって言っていて。鉄平は、前向きに頑張るぞっていう気持ちだったけど、それを全部無にして、(玲央の)『とにかくだるい』っていうモードに持っていくのが大変だったって言ったんです。でも見事にやっていて。玲央の死んだような目とか……それが今後どういう風に変化していくのかなっていうのは楽しみ」。
鉄平を囲む女性キャストに関して重視したのは、その見た目や雰囲気。普段テレビを見ない人が見ても、海外の方が見てもそれぞれが“違う人”と分かる女優陣を探したそう。「リナ役はとにかく“歌える人”で……でも、歌えてお芝居もしっかりしている人ってすごく少ない。その中で選んだ池田エライザさんは、GP帯のドラマにあまり出ていなかったので断られるかと思ったら、お父さまが端島の隣の高島の出身で、すぐOKをいただいて!。朝子役の杉咲花さんは中学生のころ、百合子役の土屋太鳳さんは高校生のころにご一緒したことがあって、また一緒にやりたいという思いがありお願いしました。皆さん本当に仲良しで現場でもずっと喋っていて、現場作りも含めとてもいいキャスティングだったなと思います」と、キャスト陣の和やかな現場での空気感を明かしてくれた。
■野木・塚原との最強チームアップ再び! 本作誕生のきっかけとは
本作が生まれるきっかけとなったのは、新井Pと野木亜紀子による“長崎旅行”だった。「旅行の時点では、(端島を舞台に)ドラマをやろうとは思っていなくて。軍艦島ツアーで元島民のガイドさんが案内してくれたんです。その島民の方のお話がめちゃくちゃ面白かったんですよ。『映画館のフィルムを管理してる方が、高波に流されちゃったんだけど、次の波で戻ってきたんだよ!』っていうお話とか、面白おかしいお話をいっぱい聞いて。それに、上陸した時の圧巻さがとても印象的に残っていました。でも、この時代にこんなの再現できないだろうなってその時は思っていました。野木さんが大量にお土産を買ってて、『あ、野木さん(端島が)好きなんだ』という記憶はあって(笑)」と、端島との出会いを振り返る。
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■『海に眠るダイヤモンド』は“ちゃんぽんドラマ” 誰が主役になってもいい
『アンナチュラル』や『MIU404』も例に漏れずだったが、野木・塚原・新井の3人が手掛けたドラマは毎話SNS上に多くの考察や反響があふれる。新井P自身も、SNSでの反応はチェックしているという。「ここはわかりづらいんだな、ちょっとナレーション足そう、とか結構やったりします」。そんな新井Pは、本作を“どう見られたい”のか。「神木さんもよく言ってますが、“ちゃんぽんドラマ”なんですよ。本当にいろんな要素が入っていて、誰が主役になってもいいストーリーになっているんです。だから、誰かに共感してほしいなと。考察しながら見ても、別に考察しなくてもいいし。父と息子の関係はどうなるのかなって興味がある人もいれば、ラブストーリーに興味がある人もいると思うんで。だから自分の好きなジャンルを追っていってほしいです」。
最後に、このチームで挑む日曜劇場について新井Pは「期待に沿えればいいな。これまでの作品とは違うジャンルをお届けするので、『こっちもイケるね』って、また世界が広がったと思ってもらえたらいいなと思います」と視聴者に呼びかけた。
ドラマ『海に眠るダイヤモンド』は、TBS系にて毎週日曜21時放送。