上村淳之さん死去、91歳=文化勲章受章者、花鳥画の名手

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2024年11月03日 18:31  時事通信社

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時事通信社

上村淳之さん
 花鳥画の名手と言われた日本画家で文化勲章受章者の上村淳之(うえむら・あつし、本名淳=あつし)さんが1日午後8時38分、老衰のため奈良市の自宅で死去した。91歳だった。葬儀は近親者で済ませた。喪主は次男隆司(たかし)さん。

 1933年、日本画家の上村松篁の長男として京都市で生まれた。祖母は美人画で有名な上村松園。57年、京都市立美術大(現京都市立芸術大)日本画科卒。学生時代から奈良市郊外で鳥と共に暮らし、観察対象の心情を捉え、空間としての余白の役割を重視する独自の画風を築いていった。

 シギの人工ふ化に成功するなど、鳥類の専門家からも注目された。飼育する鳥は二百数十種、千数百羽にもなり、自宅は日本鳥類保護連盟から研究所の指定を受けた。

 2010年に完成した平城宮跡(奈良市)の大極殿復元プロジェクトに参加し、殿内の壁画を手掛けた。京都市立芸大副学長、京都市学校歴史博物館長を歴任。13年に文化功労者に選ばれ、20年に旭日中綬章を受章。22年には松園、松篁に続く親子3代での文化勲章受章となった。 

このニュースに関するつぶやき

  • 何と三代にわたって日本画で文化勲章受章とは。お父様の上村松篁氏は母親に育てられた覚えもなければ絵の手ほどきを受けたこともなかったそうで、やはり才能とは遺伝するものなのですね。
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