12月開幕のラグビー「リーグワン」1部で2季ぶりの優勝を目指すクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(東京ベイ)が5日、ホストエリアとしている東京・江戸川区浴場組合とのコラボ施策を発表した。
同区の「第二寿湯」で記者会見を開き、コラボ銭湯背景画をお披露目。前川泰慶ゼネラルマネジャー(39、GM)は「江戸川区浴場組合さんは、単なる入浴施設だけでなく、地域コミュニティーの活性化に根差して、地域のための活動をされている。我々の目指すべき姿。試合や練習で疲れた体を癒やすのに、お風呂が好きな選手が多い。(ファンには)ラグビー観戦で体が冷えきった帰りにも、寄ってもらえればと思います。我々は『あったかいスタジアム』を掲げている。気持ちと体が両方温かくなればと思います」と期待を込めた。
絵は現在3人しかいないという銭湯ペンキ絵師の田中みずきさんが担当。定休日だった11月1日の午前8時に描き始め、午後11時ごろに完成したという。チームカラーのオレンジを意識した絵に富士山を描き、田中さんは「朝日が昇っていく、上り調子という形で縁起物です。最後に描かせていただいたラグビーボールが大変でしたが、空にパッと目がいって、自分としては描けてうれしかったです」とこだわりを明かした。
江戸川区浴場組合は14年間にわたってスタンプラリーを続けており、リーグワン開幕後の25年1月からは東京ベイとのコラボシリーズも予定されている。約25の浴場を対象とし、うち4カ所のスタンプを集めると東京ベイの本拠スピアーズえどりくフィールドでのホストゲームのペア招待券をプレゼント。スタジアムで5個目のスタンプを押し、銭湯に足を運ぶとコラボタオルが贈られる。詳細は12月の発表を予定している。
同組合は他地域に先駆けて全浴場にAEDを設置し、鴫原和行組合長は「銀行などは夜に開いていないことがある。AEDが救命につながったこともあります」と地域とのつながりを大切にしてきた。第二寿湯には男湯と女湯を見渡せる番台があり、女湯には椅子に座って20円で使用するドライヤーなどが残る。「設備よりもお湯を売りたい。のんびり入っていただきたい」と文化を継承してきた。
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ラグビーとのコラボレーション実現により「銭湯が身近な生活の場から特殊な場になりつつありますが、交流、健康、身も心も癒やされる場所。温冷浴や交代浴。免疫や新陳代謝を上げることができる。高齢者、地域の方だけでなく、働き、スポーツをされている方の憩いの場で使っていただければありがたいです」と喜んだ。江戸川区とラグビーが重なり合う、新たな取り組みとなりそうだ。【松本航】
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