バルセロナのMFフェルミン・ロペスが、チャンピオンズリーグ(CL)第4節のツルヴェナ・ズヴェズダ戦に向けた前日会見に出席した。5日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
ラ・マシア育ちの21歳は“無敵の夏”に酔いしれた後、先月31日にバルセロナと2029年夏まで契約を延長した。昨年8月にトップチームデビューを飾ったばかりのフェルミン・ロペスは、シャビ前監督の下で頭角を現し、終盤戦頃には主力に成長。すると今夏、EURO2024に臨んだスペイン代表にサプライズ選出、パリオリンピックに臨んだU−23スペイン代表には順当に選出され、両大会で優勝を成し遂げた。
ハンジ・フリック監督が指揮を取る今シーズンは、負傷や疲労により数試合を欠場した他、MFダニ・オルモの加入やMFガビの復帰など、ポジション争いが激化したこともあり、ここまでのプレータイムが221分にとどまっているフェルミン。それでも、先日にクラブと長期契約を締結した同選手は、「2029年までクラブと誓いを交わせたことはとても嬉しい。ただ、もっと長い年月に渡って続けていけたらとも願っている。昨年はこのような状況になるなんて想像もしていなかった。信頼に応え、この先何年もここでプレーしたい」と告白。続けて「中盤にクオリティの高い選手が沢山いるのは事実。ポジション争いはとても喜ばしいこと。全員が成長したいと思っている。僕は監督の指示に従い、必要とされたときに全力を尽くせるように、努めるつもり」と意欲を燃やした。
またフェルミンは、自身の“ルーツ”にも言及。フリック監督が大抜擢したMFマルク・ベルナウやMFマルク・カサドがブレイクを果たしたように、主力を張るカンテラーノが勝利の原動力となっている現チーム。13歳からラ・マシアで過ごした同選手は「ドレッシングルームには、カンテラーノが沢山いる。僕たちはとても良い家族で、互いを助け合う。ラ・マシアはここの主役なんだ。僕たちがチームの力になっている」と強調。さらに「バルセロナのカンテラは世界最高。ラ・マシアは、僕たちにとても良い準備を施してくれる。トップチームに上がったとき、すぐに良いレベルを提供し、チームを助けることができるようにね」と述べた。
最後に、フェルミンは敵地でのCL第4節ツルヴェナ・ズヴェズダ戦について、「(バルセロナ・)ダービーの後半、僕たちは少し気を抜いてしまった。ただ、試合後に監督からはプレッシャーをかけられたし、もう2度と同じようなことは起こらないと思う。チームは素晴らしいハードワークをしている。勝利を目指して頑張りたい」としつつ、「好調の中にいる。(スタジアムは)とても良い雰囲気になり、試合は難しいものとなるだろう。自分たちらしくプレーし、勝ち点3を取りに行こう」と意気込みを示している。
かつて、バルセロナの黄金期を築いたカルレス・プジョル、セルヒオ・ブスケツ、シャビ、イニエスタ、リオネル・メッシ…彼らのルーツもラ・マシアだ。あれから約15年前、パウ・クバルシ、フェルミン、オルモ、ガビ、ラミン・ヤマルとカンテラーノが躍動している。ハンジ・フリック監督の下で、“ブラウグラナの象徴”が復権へと導いていく。