タレントの松本人志さんが、週刊誌の性加害報道で名誉を傷つけられたとして賠償を求めた裁判。松本さん側が8日、訴えを取り下げました。
【写真を見る】松本人志さん 訴え取り下げ 復帰は? 文春側もコメント発表「女性らと協議のうえ、取り下げに同意」【Nスタ解説】
松本さんは謝罪のコメントを発表しました。(11月8日「Nスタ」午後5時50分すぎの放送より)
「物的証拠はないこと等を含めて確認」 松本人志さんがコメントを発表松本人志さんのコメント(吉本興業ホームページより)
「これまで、松本人志は裁判を進めるなかで、関係者と協議等を続けてまいりましたが、松本が訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました。そのうえで、裁判を進めることで、これ以上、多くの方々にご負担・ご迷惑をお掛けすることは避けたいと考え、訴えを取り下げることといたしました。
松本において、かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」
8日午後5時すぎに松本人志さんが発表したコメント。街の人は…
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街の人
「不快な思いをさせたんだって、松本さんが思う方がいるのであれば、個別にそれぞれ謝罪だとかすればいいと思う」
街の人
「自分を守っている感じがする」
「こんなに長引かしたのに、急に取り下げるのは何か都合悪いことでもあったのかなぁって」
街の人
「復帰してほしいと思うんですけど、しっかりどういう経緯でそういう状況になって、最終的に何で解決していったのかってのを、しっかり発表して欲しい」
第一報が出たのは、2023年12月下旬です。
週刊文春は、2015年に松本さんから性的行為を強要されたとする複数の女性の証言を報じました。
2024年1月8日には、松本さんが「事実無根なので闘いまーす」とSNSに投稿。吉本興業が松本さんの活動休止を発表しました。
さらに、第一回口頭弁論前にもコメントを発表。
松本人志さんのコメント
「たくさんの人が自分の事で笑えなくなり、自分の主張はかき消され受け入れられない不条理に、ただただ困惑し、悔しく悲しいです。世間に真実が伝わり、一日も早く、お笑いがしたいです」
一方、週刊文春編集部は、これまでに「一連の記事には十分に自信を持っています」などとコメントしています。
その後も協議は続けられていましたが8日、松本さん側が訴えを取り下げました。
松本人志さんのコメント(吉本興業ホームページより)
「尚、相手方との間において、金銭の授受は一切ありませんし、それ以外の方々との間においても同様です。どうか今後とも応援して下さいますよう、よろしくお願いいたします」
日比麻音子キャスター:
松本人志さん側は11月8日、訴えを取り下げて、女性側に謝罪すると発表しました。「取り下げ」は、記事の内容を認めたわけではないということです。
【週刊文春コメント】
本日お知らせした訴訟に関しましては、原告代理人から、心を痛められた方々に対するお詫びを公表したいとの連絡があり、女性らと協議のうえ、被告として取下げに同意することにしました。
なお、この取下げに際して、金銭の授受等が一切なかったことは、お知らせのとおりです。
※文春オンラインより
弁護士 河西邦剛さん:
「被告として」に関してですが、松本さんが訴えていた先は、あくまでも会社としての「文春」と「編集長」なので、被害を訴えているA子さんとB子さんは、裁判の当事者ではありません。
文春側としては、訴えの取り下げに同意するかを判断するとき、取材元であるAさん、Bさんに確認し、双方で同意することについて承諾したというところを示しています。
今後、裁判を続けていくとなったときに、文春としてはAさん、Bさんの証言が非常に重要になるので、今まで二人三脚でやっていました。それに対して、裁判の中で「当事者じゃないから意見を聞かない」とはならないというような見解だと思います。
日比キャスター:
女性らの意見を聞き取った上でのコメントだと示しているわけですね。
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日比キャスター:
吉本興業のホームページに、松本人志さんのコメントが掲載されています。
【松本人志さんコメント】
これまで、松本人志は裁判を進めるなかで、関係者と協議等を続けてまいりましたが、松本が訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました。そのうえで、裁判を進めることで、これ以上、多くの方々にご負担・ご迷惑をお掛けすることは避けたいと考え、訴えを取り下げることといたしました。
松本において、かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます。
※吉本興業ホームページより
日比キャスター:
「強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました」とありますが、どう読み取れますか。
弁護士 河西邦剛さん:
よく読んでいく必要があると思います。今回、週刊文春の記事で書かれている松本さんの性的強要というのは、六本木の高級ホテルの個室で、Aさんと松本さん、Bさんと松本さん、それぞれ2人きりの部屋の中で行われた性的行為を強要されたとされています。
ホテルの部屋に防犯カメラはなく、録音などもあるわけではないので、そもそも物的証拠はありません。なので、文春側からすると、物的証拠がホテルないのは当たり前、前提だったと考えていると思います。
南波雅俊キャスター:
「前提」をあえて書いた点からはどういうことが読み取れますか。
弁護士 河西邦剛さん:
当たり前のことを再度書いているというニュアンスに受け取れてしまいますが、「物的証拠がなかった」と、まさに文字として強調したところはあると思います。
日比キャスター:
さらにコメントでは「かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」としています。
日比キャスター:
今後、松本人志さんの芸能界への復帰はあるのでしょうか。
弁護士 河西邦剛さん:
「テレビ・ラジオ」と「舞台」は、分けて考えることができると思います。
公共のメディアであるテレビやラジオは、スポンサーがいて、視聴者がいます。性的強要の有無について、訴えを取り下げてしまった以上、ある意味、曖昧なままになってしまっている部分もあります。
この現状で、いわゆる取引を再開(復帰)するかどうかは、メディア側の判断になってくるでしょう。
一方、「舞台」や「劇場」は、劇場側の判断になってくるので、観たいという人がいればいいわけです。そこは分けて考えることができると思います。
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<プロフィール>
河西邦剛さん
レイ法律事務所パートナー弁護士
芸能・エンターテインメント分野の法律問題が専門
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