(左から)パーソナリティの山崎怜奈、町亞聖さん
◆ヤングケアラーの厳しい現状
れなち:今回「受援力」という本を出版されましたが、ご自身がヤングケアラーだったんですよね?
町:はい。高校3年生(18歳)のときに母が病気で倒れて車椅子生活になったんですけど、当時は私のほかに中学3年生の弟と小学6年生の妹がいたんですね。それで、私が母に代わってすべてやらなきゃいけない状況になって。
れなち:お父さまに頼れる状況でもなかったのでしょうか?
町:父は家のことを何もやらない人で、それは母が倒れても変わらなかったです。
れなち:そうした経験を書籍にまとめようと思ったのはなぜですか?
町:私は今も人を頼るのが苦手で、やっぱり(ヤングケアラーだった)環境のなかで何でも1人でやってきてしまったから。私もはじめから強かったわけではなくて、友達と同じような青春時代を過ごせなかったり、(やりたいことがあるのに)できないことがたくさんあって。いっぱい泣いたし悔しい思いをしましたけど、そこで歯を食いしばって頑張っちゃったんです。
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◆ヤングケアラーは注意深く見ていれば気づくはず
れなち:大人側でも、身近にヤングケアラーの方がいることに気付けない場合もあったりするじゃないですか。何をポイントにして見ていくと“もしかして……?”って思えますか?
町:でもやっぱり、注意深く見ていれば気づくと思います。例えば、学校の先生であれば、忘れ物をする、宿題ができていない、そんな生徒がいたら、その裏側には、もしかしたら家庭の事情があるかもしれない。そういうアンテナを立てていたら“あれ?”って思うはずなんですね。
そして、気づいたら声をかけてほしいです。子どもはうまく言語化できないし、(相談するとなると)我が家が抱える問題を話すことになるので、“親のダメなところを言うことになる”とか“周りに気を遣わせてしまう”みたいな思いがあふれて、「相談したくてもできない」っていう状態になっていると思いますが、本人としては“話を聞いてほしい”と思っているはずなので、先生方には扉をノックするようなことをしてほしいです。
れなち:(ヤングケアラー時代の町さんは)ご自身で何かサインを出されましたか?
町:もしヤングケアラーの支援制度があったとしても、きっと“私はちゃんとできているので大丈夫です!”って強がっていたと思います。でも、これは絶対にダメなんです。
れなち:そこでまた孤立しちゃいますものね。
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11月7日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年11月15日(金) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。
放送日時:毎週月〜木曜 13:00〜14:55
パーソナリティ:山崎怜奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/darehana/
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