昨今、「コンプライアンス」「ハラスメント」といった言葉がよく聞かれるようになり、若手社員とのコミュニケーションが難しいと感じる人が増えているという。そのような中、30歳以下の若手管理職は、どのように「Z世代社員」をマネジメントしているのか。人事評価システムなどを提供するあしたのチーム(東京都中央区)が調査を実施した。
●Z世代のやる気を引き出すため「若手管理職がしていること」
若手管理職が考える、Z世代社員のやる気を引き出すのに有効なことの1位は「ほめて自信を持たせる」(49.1%)だった。2位は「『期待している』と励ます」(41.2%)、3位は「確実にこなせる難易度の仕事を与える」(40.7%)と続き、ポジティブなフィードバックに関する項目が上位に並んだ。
Z世代の社員と上の世代の社員が良好な関係を築くために、効果的だと思うコミュニケーションの取り方については、「ほめて伸ばす。できなくても責めない」(30歳女性、金融業・保険業)、「部下の話をよく聞き、何を考えているのかを理解するようにする」(28歳男性、教育・学習支援業)といったコメントが寄せられた。
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一方で、逆効果だと思うコミュニケーションの取り方については、「人前で大げさにほめる行為。プライベートについて詳しく聞く行為」(24歳男性、その他の業種)、「飲み会をやたらと開くのは無意味。会社の愚痴が増える一方である」(26歳男性、卸売業・小売業)といったコメントが集まった。
「ほめる」「叱る」のどちらも、人前でするのは逆効果という回答が多く寄せられた。また、仕事とプライベートを区別しない対応も好まれないことが分かった。
若手管理職は、年上の部下との関わりにおいて、どのような点に難しさを感じているのか。最も多かったのは「働き方の価値観の違い」で、32.3%。2位は「相手にはっきり物を言うのを遠慮してしまうこと」(30.2%)だった。
部下の性別によってマネジメントの難しさに違いが「あると思う」とした人は75.4%に上った。男性リーダーと女性リーダーで回答割合に大きな差は見られなかった。
回答した人からは「言葉遣いや適切な距離感を性別によって選ぶ必要があり難しいと感じる」(30歳男性、製造業)、「女性は論理的思考で行動するのに対し、男性は気合いタイプが多いので行動が目標達成していない場合の伝え方が難しい」(26歳男性、不動産業・物品賃貸業)といったコメントが寄せられた。
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調査は7月10〜15日にインターネットで実施。全国の企業に勤める30歳以下の正社員男女、部下のマネジメント経験が2〜4年未満で、直接マネジメントする部下が2人以上いる人を対象とした。有効回答数は216件(男性143人、女性73人)。
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