仮面ライダーを通して自然の不思議な力を学ぼう!「仮面ライダー×自然のチカラ展」の見どころを特撮ライターが紹介

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2024年11月14日 09:51  マイナビニュース

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埼玉県川口市の「SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 映像ミュージアム」にて、2024年10月8日から企画展「仮面ライダー×自然のチカラ展」が開催され、好評を博している。


「仮面ライダー×自然のチカラ展」とは、1971年の放送開始より、昭和・平成・令和と時代を超えて子どもたちを魅了し続けている「仮面ライダー」シリーズの世界と、昆虫・動物・植物などの「自然科学」が融合し、見て、触れて、学ぶことのできるユニークな体験型展示イベントである。


仮面ライダー1号のモチーフになった昆虫「バッタ」は、自分の体長の何十倍もの高さにジャンプできる筋力を備えている。もしもバッタの筋力を人間に植え付ければ、驚異的なジャンプ力を発揮できるのではないか――。仮面ライダーが大空高く飛び上がる「ライダージャンプ」、そして怪人めがけてキックする「ライダーキック」は、そんなバッタの跳躍力からヒントを得て作り出されたものだという。本企画展はこのように、悪を倒す正義のヒーロー・仮面ライダーに縁の深い昆虫、動物(哺乳類)、恐竜、植物(フルーツ)などを各ゾーンにふりわけ、子どもたちに自然科学の不思議さ、われわれの住む世界のすばらしさを学んでもらいたいというテーマが与えられた。各ゾーンには、歴代仮面ライダーの立像があるほか、ライダーが劇中で使用した小道具(撮影で使った本物)も展示され、子どもだけでなく大人の仮面ライダーファンをも興奮させる内容となっている。


エントランスでわれわれを招いてくれる仮面ライダー(本郷ライダー)。第1作『仮面ライダー』(1971年)で活躍した仮面ライダーは、Cアイ(複眼)がピンク色なのが特徴であったが、第3話での変身シーンから真っ赤なCアイのマスクも併用され、印象を強めた。ここでは、そんな「真っ赤な目」の本郷ライダーを見ることができる。


『仮面ライダーV3』(1973年)は、風見志郎が仮面ライダー1号、2号に改造手術を受け、誕生した第3の仮面ライダー。変身ブームと呼ばれる社会現象がピークに達した時期のヒーローであるV3は歴代ライダーの中でもひときわ人気が高く、放送終了後も後輩仮面ライダーを助けに、たびたびその勇姿を現した。


最初のゾーンでは、仮面ライダー1号&仮面ライダーガッチャード(スチームホッパー)の「バッタ」、そして仮面ライダーストロンガー、仮面ライダーカブトの「カブトムシ」に代表される昆虫の生態を学ぶことができる。ここで展示されている仮面ライダー1号は、第53話で初めて姿を見せた通称「新1号」。怪人ジャガーマンや海蛇男、ゴキブリ男らと戦った時期をイメージさせる、鮮やかなライトグリーンのマスクに注目したい。ライダーの横に「新サイクロン号」が展示されているのもうれしい。


『仮面ライダーカブト』で個性豊かなマスクドライダーとなる資格者たちが用いる変身アイテム「ゼクター」や、カブトの武器カブトクナイガンといった、撮影用の貴重な小道具も展示されている。


仮面ライダーV3のデザイン段階でのモチーフのひとつと言われている「トンボ」。本企画展では約150倍の大きさで作られたオニヤンマの頭部模型が展示され、子どもたちに昆虫の「五感」がどうなっているかを詳しく教えてくれる。


トノサマバッタの跳躍力は約1メートル。これを人間の大きさに当てはめると、約26メートルものジャンプが可能となる。次の体験ポイント「君もライダージャンプに挑戦!」は、90cm、120cm、150cm、18cmと四段階のジャンプポイントがあり、子どもたちが届いた場所のボタンを押すと、音声ギミックが発生する。


続いてのゾーン、ここのテーマは「動物(哺乳類)」。写真は2023年公開の映画『仮面ライダーTHE WINTER MOVIE ガッチャード&ギーツ 最強ケミー★ガッチャ大作戦』で活躍したナーゴケミー、ギーツケミー、タイクーンケミー、バッファケミー。

左から、タヌキをモチーフにした仮面ライダータイクーン、キツネがモチーフの仮面ライダーギーツ、猫がモチーフの仮面ライダーナーゴ。


一億数千万年前に地球を支配していたという「恐竜」のパワフルな姿は、力強いヒーローのデザインモチーフとなり、無敵のカッコよさを生み出した。『仮面ライダーリバイス』(2021年)でのライダー(リバイとバイス)の基本スタイルになったのは、大型の肉食恐竜ティラノサウルス・レックス(T−REX)である。


『仮面ライダーオーズ/〇〇〇』(2010年)で戦士オーズの最強形態とされる「プトティラ」はプテラノドン、トリケラトプス、ティラノサウルスという三種の古代生物の力を合わせたもの。このゾーンには、最新学説に基づいた色鮮やかな外見の恐竜たちの立体物も展示されている。


続いてのゾーンでは『仮面ライダー鎧武』(2013年)のアーマードライダー鎧武の立像が展示。本作にはフルーツをモチーフとしたユニークな「鎧」をまとうライダーが複数登場し、世界の存亡をかけて激しく争う姿が描かれた。鎧武の後方には、「くだものは大切な食べ物」と題された、フルーツについての解説文がまとめられている。


鎧武が見つめる、視線の先に立つのは宿命のライバル・仮面ライダーバロン。その横では、ライダーへの変身に用いるアイテム「ロックシード」が展示された。


ひっつき虫、くっつき虫と俗に呼ばれる「オナモミ」は、動物の毛や人間の衣服に付着しやすい構造をしており、これに着想を得て「マジックテープ」が作られたという。植物ゾーンには、巨大なオナモミを的のショッカー戦闘員に向かって投げ、くっついた部分のポイント数を競うゲームコーナーが配置された。


最後のゾーンは、仮面ライダーを苦しめる悪の秘密結社「ショッカー」のアジトを思わせる、不気味な空間である。われわれを待ち構えているのは、『仮面ライダー』第1話に登場したショッカーの改造人間・怪奇蜘蛛男。劇中では、口から糸を吐いて巨大な「蜘蛛の巣」を作り、人間をその中に誘い込んで捕らえてしまう能力を披露した。ここではそんな蜘蛛男の能力にちなみ、「くもの巣の作り方はどの順番かな?」といったクイズコーナーが置かれている。


『仮面ライダー』から『仮面ライダーガヴ』まで、36作品の主題歌映像を上映するコーナーが別室に設けられ、子どもから大人まで幅広い世代の目をひきつけている。


最新ライダー『仮面ライダーガヴ』の等身大パネル。なお、「埼玉県民の日」=11月14日には特別イベントとして「仮面ライダーガヴ」ショー&握手会を実施する。



「仮面ライダー×自然のチカラ展」は12月15日まで、SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ミュージアムにて開催される。詳細についてはWEBサイトを参照していただきたい。



(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 (C)石森プロ・東映



秋田英夫 あきたひでお 主に特撮ヒーロー作品や怪獣映画を扱う雑誌・書籍でインタビュー取材・解説記事などを執筆。これまでの仕事は『宇宙刑事大全』『大人のウルトラマンシリーズ大図鑑』『ゴジラの常識』『仮面ライダー昭和最強伝説』『日本特撮技術大全』『東映スーパー戦隊大全』『上原正三シナリオ選集』『DVDバトルフィーバーJ(解説書)』ほか多数。 この著者の記事一覧はこちら(秋田英夫)

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  • それより、どうやら毎年12月公開の仮面ライダーの映画が、今年はやらないらしいのが残念>⁠.⁠<。東映の働き方改革の一環で、映画の製作本数を減らした為だという噂が=⁠_⁠=。
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