【写真】「毛量が欲しい」との発言が飛び出した森田剛
本作は、映画『さがす』や『岬の兄妹』などの片山慎三監督が、つげ義春のシュルレアリスム作品「雨の中の慾情」を原作に独創的なラブストーリーとして実写映画化。二人の男と一人の女の切なくも激しい性愛と情愛が入り交じる数奇な物語だ。
ほぼ9割台湾で撮影が行われた本作。独特の風景を見て、さまざまなアイデアが浮かんだという片山監督は、撮影が始まる直前に台本にないことも追加される日々だったという。貧しい北町に住む売れない漫画家・義男を演じた成田は「撮っていくうちに監督の頭に次々とアイデアが浮かぶようで、いろいろなことがその場でブラッシュアップされていく。鮮度が保てる楽しい現場でした」と撮影を振り返るが、一方で「俳優部としては言われたことをやればいいのですが、スタッフさんがドキドキだったと思います」と現場スタッフを慮る。
自称小説家の男・伊守を演じる森田も「台湾なので行っちゃったら逃げられないですよね」と笑うと「やるしかないという気持ちで、監督からもらったワードを自分のなかで大切に落とし込んで向き合いました」と語っていた。
そんな森田は「片山監督がモニターを見てニヤニヤしている姿が印象的でした」と述べると「それを見ていると『この人のためにみんなで頑張ろう』と思えるんです。日本スタッフも台湾のスタッフも一つになって臨めるいい時間でした」と貴重な経験だったことを明かしていた。
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この日は、劇中で成田演じる義男が発する「大体手に入らないんだよ、欲しいものは」という台詞にちなみ、今一番“慾情”するもの=今一番手に入れたいものについてのクロストークが展開。成田は「足りないものだらけです」と自嘲気味に話すと「いま一番欲しいのは新しい膝ですかね」と回答。
場内がざわつくと成田は「普段山登りをするのですが、膝の調子が悪くて下りが辛いんです。外ロケで寒いと痛くなるので、カイロを張っていて衣装部の若い子にニヤニヤされています」と告白。
一方の森田は熟考のなか「ないですね」とつぶやくも「髪の毛が欲しいかな。たくさんあった方がいいじゃないですか。毛量が欲しいですね」と回答。すると竹中が「髪がある人間に言われたくないですね」と発言し会場を笑いに包み込んでいた。
最後に成田は「俳優を始めてちょうど10年。こういう作品に出たくて俳優をやっていたので、観てもらえることが嬉しいです。いろいろなことを詰め込んだ作品なので、楽しんでもらえれば」とメッセージを送った。
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