北陸 28日から冬型で荒天 落雷や突風・ひょうなどに注意 警報級の大雨や暴風も

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2024年11月26日 14:54  日本気象協会

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日本気象協会

北陸 28日から冬型で荒天 落雷や突風・ひょうなどに注意 警報級の大雨や暴風も

28日(木)からは、西高東低の冬型の気圧配置となり、上空に寒気が流れ込んで大気の状態が非常に不安定になるでしょう。北陸地方では、落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要です。平地で降雪の可能性は低くなっていますが、沿岸部を中心に局地的にあられやひょうが降り、路面状態が急変するおそれもあります。西寄りの風も強まり、新潟では警報級の風が吹いて暴風となる可能性があります。さらに、29日(金)にかけて総雨量が多くなり、土砂災害の危険度が高まるおそれもあります。



●26日(火) 南寄りの風が強まる 今夜は短時間の強い雨も


今日26日(火)は、日本付近を低気圧や前線を含む南北に延びる深い気圧の谷が通過しています。東海上に中心を持つ高気圧が低気圧や前線の東進をブロックして、等圧線の間隔が混んでいます。北陸地方では南寄りの風が強まっており、14時30分までの最大瞬間風速は敦賀で28.1メートル、小浜(福井県)で27.2メートル、福井(福井県)で25.2メートルなど、福井県を中心に南寄りの風が強まっています。

今夜は、日本海の低気圧から延びる寒冷前線が北陸地方を通過する見込みです。北陸地方では、前線が通過するまでは南寄りの風の強まる所があるでしょう。特に南北に流れる川筋や谷筋では局地的に風が強まるおそれがあります。車の運転などには注意してください。また、前線通過時は一時的に雨脚が強まるでしょう。局地的には、1時間に20ミリ前後の強い雨の降る所もありそうです。


●28日(木)から「冬型」 西風が強まる 新潟では警報級も 波も高まる


27日(水)は、低気圧や前線が本州の東の海上へ進みますが、まだ冬型にはならず、日本海を次の低気圧が進むでしょう。この低気圧が東へ進んだ28日(木)以降は、冬型の気圧配置となる見込みです。

今回は、等圧線が南北ではなく、北西から南東方向へ斜めに並んでいるため、西寄りの風となるでしょう。等圧線の間隔が混んでいるため、沿岸部を中心に西寄りの風が強まり、新潟では警報級の風が吹いて暴風となる可能性があります。

また、波も高くなり、西寄りの風が直接入ってくる石川県と新潟県は、警報級の高波となる可能性があります。海岸線には不用意に近寄らない方がよさそうです。


●日本海の海面水温高く、大気の状態不安定に 落雷・竜巻などの激しい突風・あられに注意 新潟を中心に土砂災害に警戒


図は、11月25日時点の日本海の海面水温と平年差になります。北陸地方以南の日本海では海面水温が18度以上となっており、平年差では日本海西部を中心に平年より3度以上高い海域があります。一般に地上付近と上空5500メートル付近の温度差が40度以上となると、大気の状態が非常に不安定といえますが、今回は北陸地方の上空5500メートル付近でマイナス27度以下の寒気が南下する予想となっており、温度差は45度以上となります。

このため、海上では発達した積乱雲が次々と発生して北陸地方に流れ込むでしょう。落雷や竜巻などの激しい突風のおそれがあります。また、平地で降雪は予想されませんが、沿岸部を中心にあられやひょうが降り、道路が真っ白になるおそれもあります。冬タイヤにまだ替えていない方はなるべく早めに交換された方がよさそうです。

冬型は30日(土)頃までは続きそうです。北陸地方では、累積雨量が多くなる所があり、29日(金)は、新潟では警報級の大雨となる可能性があります。また、令和6年能登半島地震の影響で地盤が緩んでいる所があり、少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあります。最新の情報に注意してください。


●あられ・ひょうに対して注意 対策は


28日(木)から30日(土)頃まで、沿岸部を中心にあられやひょうの降るおそれがあります。あられやひょうは雪と比べて短時間で道路に積もることがあります。路面状態が急変するおそれがありますので、あられが降ってきたらすぐにスピードを落とし、雪道走行と同様に「急の付く動作を控える」ようにしてください。また、ノーマルタイヤの場合は走行は大変危険ですので、安全な場所に停止し、道路上のあられやひょうが解けるまで待機するようにしましょう。

車ではなく、徒歩で移動中の方は、なるべく頑丈な建物の中に避難しましょう。ひょうの大きさによってはけがをするおそれがあります。
家の中では、雨戸やシャッターを閉めましょう。ひょうで窓ガラスが割れるおそれがあります。雨戸やシャッターがない場合はカーテンを閉めましょう。窓ガラスが割れた場合、周囲に破片が飛び散るのを防ぐことができます。また、窓からなるべく離れた所へ移動しましょう。
農作物のひょうに対する備えとしては、防ひょうネットの利用が効果的と言われますので、事前に張っておきましょう。固定ひも等の緩みなども確認するようにしましょう。



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