宝塚歌劇団の花組トップ永久輝せあが28日、福岡市内で、相手娘役の星空美咲とともに、来春の博多座公演「ミュージカル『マジシャンの憂鬱』」「レヴュー グロリア『Jubilee(ジュビリー)』」(来年3月8〜30日)製作発表会見に出席した。
「マジシャンの憂鬱」は正塚晴彦氏の作・演出で、07年に瀬奈じゅんを中心とした月組で初演。20世紀半ばのヨーロッパを舞台に、透視能力を持つとされる青年マジシャンが、皇太子妃の事故死の真相解明を探るうち、妃の侍女と心を通わせていく様を描く。
永久輝は「兄が中学、高校と手品部におりまして、(役柄に)親近感があります」と言い、子供の頃は「手品キットで練習していた」と言う。ただし「手先が器用ではないし、緊張するので、(マジックの)トランプを落とさないか心配です。いっぱい練習します」と笑わせた。
稲葉太地氏が作・演出の「Jubilee(ジュビリー)」は、永久輝・星空の本拠地お披露目作で上演されているショー。7月にトップに就き、11月10日に兵庫・宝塚大劇場での本拠地お披露目「エンジェリックライ」「Jubilee(ジュビリー)」を終えたばかり。
大羽根を背に大階段を下り「歴代のトップの方々は、これだけの重みを背負われてきたのか−と、実感しました。でも、毎日、背負うことで覚悟もできました。(実際にも)重みがあることで、地に足がつけられる。毎回、毎回、背負っていて幸せだなと感じました」。重みが覚悟に変化していった心境を明かした。
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永久輝は「1日1日、1回1回をすごく大切に」との思いも強まったといい、2024年を振り返っての言葉には「感謝」をあげた。トップ就任後の変化には「相手役がいる(定まって)こと」をあげ、星空には「毎朝あいさつをするんですけど、どんな朝でも明るくて、救われています」。
星空については「ひと言で言えば『猪突(ちょとつ)猛進』(笑い)。いつも明るく元気に、全力で。頼もしく、心強いんですけど、でも、時々心配になります」と評した。
その星空は、24年を振り返って「愛と感謝」と語り、永久輝には「初めてお会いした時から変わらない。尊敬したいと思う方。ひと言で言えば『憧れですね』」と笑い、照れた。
今後は、本拠地お披露目作の東京宝塚劇場公演(12月7日〜来年1月19日)を控える。新年をまたいでの上演を終えると、今回の博多座公演が待つ。
来年、2025年への思いに、永久輝は「いい意味で初心を忘れずにいたい。新しいことが始まるようなワクワク、ドキドキを忘れずに。つねに新鮮な気持ちでいたいと思います」と話していた。
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