内戦が続く中東シリアで、政権側が支配を続けていた北部の最大都市アレッポの大部分を反体制派勢力が制圧しました。膠着していたシリア情勢が一気に悪化するおそれがあります。
イギリスに拠点を置く「シリア人権監視団」によりますと、先月27日から大規模な攻撃を始めたシリアの反体制派勢力が、アレッポの政府関連施設や空港などを含む大部分を制圧しました。
シリア軍や治安部隊は市の中心部から撤退しているということです。シリア軍は先月30日、「部隊を再配置し、反撃の準備をしている」とする声明を出しました。
一方で、アサド政権を支援するロシア軍が、アレッポ市内中心部を空爆し、少なくとも16人が死亡、20人がけがをしたということです。
「シリア人権監視団」は、先月27日の衝突開始以降、これまでに双方合わせて少なくとも327人が死亡し、このうち44人が子どもや女性を含む民間人だとしています。
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シリア内戦は2011年に始まり、近年は膠着した状態が続いていましたが、今後、情勢が一気に悪化するおそれが高まっています。