他人の運転免許証でクレジットカードを作り、買い物を繰り返したとして夫婦が逮捕された事件で、警視庁犯罪収益対策課は2日、スポーツジムで免許証を盗んだなどとして、詐欺と窃盗などの疑いで、無職斎藤貴聡(32)、妻智華(33)両容疑者を再逮捕した。斎藤容疑者は黙秘し、智華容疑者は「知らないです」と否認しているという。逮捕は5回目。
同課によると、斎藤容疑者らは因縁を付けたり、盗んだりして入手した31人の身分証明書の情報を使い、クレジットカード会社16社でカード計71枚を作成していた。買い物と転売を繰り返すなどし、2022年12月〜24年8月末の被害は計約9500万円に上るという。
遅くとも22年には、スーパーカーなどで走行中に「飛び石が当たった」とトラック運転手に因縁を付けて免許証を撮影し、不正にクレジットカードを作成。これに成功したことから、免許証情報を幅広く集めるようになったとみられる。
再逮捕容疑は5月17日、東京都中央区のスポーツジムで、無施錠のロッカーから50代自営業の男性会員の免許証や健康保険証を盗んだ疑い。
また、6月25〜26日、他人名義のカードでウイスキー13本(販売価格約290万円相当)を購入し、転売した疑い。