12月6日、全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)を開催する日本レースプロモーション(JRP)は、今月11日から13日にかけて行われる『スーパーフォーミュラ公式テスト/ルーキーテスト』に、オリバー・ベアマンとアンドレア・キミ・アントネッリが参加すると発表した。
12月11日(水)から3日間、三重県の鈴鹿サーキットで開催される同テストは、前半2日間が対象ドライバーに制限が設けられない一方、最終日の2セッションはSFレース出走回数が積算で4戦未満のドライバーに限定されている。
この公式テスト/ルーキーテストに向けてはJRPが連日、公式SNSで参加ドライバーを発表しており、これまでに大草りき、小山美姫、高星明誠、野中誠太、小林利徠斗、オリバー・ラスムッセン、イゴール・オオムラ・フラガ、サッシャ・フェネストラズ、ファン-マヌエル・コレア、ケイレン・フレデリックの参加が明らかになっていた。
両者そろって来季2025年のF1参戦が決定しているベアマンとキミ・アントネッリはそれぞれ11人目、12人目の参加ドライバーとなる。
来シーズン、小松礼雄チーム代表のもとでハースからF1にフル参戦する19歳のベアマンは、カートからシングルシーターにステップアップすると2021年にADAC F4選手権とイタリアF4選手権を制し、翌年はプレマ・レーシングからFIA F3に参戦して年間3位に。
2023年と今季2024年はプレマでFIA F2を戦いながらハースとフェラーリのリザーブドライバーを務め、サウジアラビアGPを病欠したカルロス・サインツに代わり急きょフェラーリから参戦した同グランプリでは、F1デビュー戦ながら7位に入ったことで周囲を驚かせた。また、その後もハースから計2戦に代役出場し、そのうちの一戦となったアゼルバイジャンGPでは自身2度目の入賞を果たした。
同じく2025年のF1レギュラーシートを確保しているキミ・アントネッリはイタリア出身の18歳だ。
F4から飛び級でF2にステップアップしたことが話題を呼んだほか、今シーズン初めにルイス・ハミルトンがフェラーリに移籍することを発表したことを受けて、メルセデスの“秘蔵っ子”として知られる彼が後継者になるとのうわさが絶えず、多くのスポットライトを浴びることとなった。
そして実際に7冠王者の後任ドライバーに指名され、メルセデスF1の来季レギュラーシートを獲得。これに先立ち、母国イタリアのモンツァで行われたイタリアGPでは公式セッションデビューを果たした。なお、今シーズンはプレマからF2に参戦して2勝をマークしており、ランキングは6位となっている。
すでにテストやグランプリでF1のステアリングを握っている将来のスター候補が、初めて乗る日本のスーパーフォーミュラのマシンをどのように操るのか。多くの新顔が会する公式テスト/ルーキーテストにあって、その中でもひときわ目を引く存在となりそうだ。