F1第24戦木曜会見:フェラーリを去るサインツ「第二の故郷とチームに別れを告げる最良の方法になる」と逆転でのタイトルを狙う

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2024年12月06日 13:50  AUTOSPORT web

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2024年F1第24戦アブダビGP FIA会見 カルロス・サインツ(フェラーリ)
 最終戦アブダビGPでの木曜会見には、まずカルロス・サインツ(フェラーリ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)の3人が出席した。サインツとハミルトンは今週末のレースがそれぞれ、フェラーリとメルセデスでの最後の1戦となる。そしてサインツとピアストリは、コンストラクターズタイトルを激しく争うチームの一員だ。

Q:フェラーリはマクラーレンに、21ポイント差をつけられています。勝算は?
サインツ:チーム間の戦闘力自体は、極めて僅差だと思う。フェラーリ、マクラーレンだけでなく、メルセデスとレッドブルに対してでも同様だ。トップ4チームがコンマ数秒以内にいると考えているよ。サーキット特性、使用するタイヤ、風、コンディション、それらの違いで、その週末にトップに立つ1台が変わる。先週末のカタールはマクラーレンになりそうだったのが、結局はマックス(・フェルスタッペン/レッドブル)だった。その前はジョージ(・ラッセル/ジョージ・ラッセル)、メキシコは僕、ブラジルの雨のなかはマックスという具合。それくらい、4チームの差は僅差なんだ。

Q:コンストラクターズチャンピオンとしてフェラーリを去ることは、あなたにとって何を意味しますか?
サインツ:すべてだよ。この4年間、自分のベストを尽くし、一緒に過ごした第二の故郷とチームに別れを告げる最良の方法だと思うからね。コンストラクターズタイトルは完璧な締めくくり、完璧な別れになる。ただこの1レースだけで最速ドライバーふたりと最速チームのひとつにつけられている21ポイント差をひっくり返すことは、並大抵のことじゃない。もちろんベストを尽くすけどね。

Q:ではオスカーは、2024年をどう振り返りますか?
ピアストリ:1年目からはかなり進歩したと思う。まだまだ改善の余地はあるけどね。特にシーズン序盤の数戦、そして最近の数戦は、思ったほどうまくいかなかった。でも中盤は、自分のパフォーマンスレベルにとても満足しているし、かなり進歩したと思う。去年は予選で自分に厳しい状況を作ってしまったりすると、挽回する手段がなかった。それが今年は、かなりできた気がする。

Q:ルイス、メルセデスでの12年間、全246レースを振り返ってみて、忘れられない思い出は何ですか?
ハミルトン:成功したときの笑顔だね。その点で言うと、あるエンジニアのことが忘れられない。2014年に最初に優勝したとき、確かオーストラリアだったと思うけど(編注:2014年の最初の優勝はマレーシアGP)、表彰台から彼が涙を流していたのが見えた。そういう瞬間が僕の心に残っているね。それは今年のシルバーストンで勝った時に感じた感情と同じだ。レース現場のスタッフだけでなく、ファクトリーの全員にも感謝している。休みなく働き、何年も僕をサポートし続けてくれたからね。

 そして第2部に登場したフェルスタッペンには、前戦カタールGPで下されたペナルティについての質問が集中した。同グランプリの予選で不必要にスロー走行をしたということで、1グリッド降格させられた一件だ。しかしその時点ではもうひとりの当事者であるラッセルをはじめ、誰もアタックをしていなかった。なのでフェルスタッペンはペナルティを受けるとは夢にも思わず、審議中にラッセルが「スチュワードを騙すようなコメントをした」と激しく非難していた。

Q:クールダウンラップ中だったにもかかわらず、あなたはペナルティを受けました。今後はどう対処していきますか?
フェルスタッペン:これからはクールダウン中でも全力で走るし、誰かクラッシュするようなふりをするよ。

 いうまでもなく、これは理不尽なペナルティを科したスチュワードへの精一杯の皮肉だった。

フェルスタッペン:正直、(ペナルティは)理解できなかった。なぜ自分が審議に呼ばれたのかさえ、理解できなかったよ。全員がスローラップだったし、汚れを拾わないようみんな通常のラインを走っていたからね。するとミラーに誰かが突っ込んできそうになったのが見えた。まるで最も危険な状況が起こったような、自殺しそうになったような感じだった。

 それがラッセルで、彼の言い分は「スローすぎたフェルスタッペンとの接触を避けるために急減速を強いられた」というものだった。

Q:審議後、ラッセルに対してかなり強い批判をしました。そのことを、今は後悔していますか? 彼と話をするつもりは?
フェルスタッペン:いや、後悔はまったくない。僕が言ったことは、すべて本意だったからね。なのでそれは今も変わらないよ。スチュワードルームで誰かがあんな態度を取るなんて今でも信じられないし、とても受け入れられない。僕たちレーシングドライバーはお互いを尊敬し合い、一緒に戦い、一緒に旅をする。もちろん、不幸なクラッシュや揉め事も起きる。でも僕の人生で、カタールのスチュワードルームで経験したようなことは今まで一度もなかったよ。

Q:ラッセルは審議中に、あなたをそんなに怒らせたのですか? そもそも彼はGPDA(グランプリドライバーズアソシエーション)会長で、全ドライバーのまとめ役ですよね。
フェルスタッペン:そのこととは何の関係もないよ。とにかく誰かがひどいペナルティを科そうとして、積極的に嘘をついたりするなんて、僕はまったく予想していなかった。あそこで起こっていたことは、本当に衝撃的だった。

 フェルスタッペンにとっては、1週間経った今も怒りが収まらない、痛恨の事案のようだった。

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