【フィギュア】坂本花織「世界選手権も4位からはい上がれた」励ます中野コーチ「経験生かそう」

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2024年12月06日 19:03  日刊スポーツ

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女子SPの演技を終え悔しい表情の坂本(撮影・パオロ ヌッチ)

<フィギュアスケート:GPファイナル>◇5日(日本時間6日)◇フランス・グルノーブル◇女子ショートプログラム(SP)



【グルノーブル(フランス)=松本航、松本愛香通信員】女子2連覇が懸かる坂本花織(24=シスメックス)が、よもやの4位発進となった。


最終滑走で63・98点にとどまり、70・04点で首位のアンバー・グレン(米国)と6・06点差。SP4位から逆転で3連覇した、3月の世界選手権の再現を狙う。参加6人中、自国初5人が出た日本勢は千葉百音が2位、吉田陽菜(ともに木下アカデミー)が3位、松生理乃(中京大)が5位、樋口新葉(ノエビア)が6位発進となった。


   ◇   ◇   ◇


坂本が取材エリアで、首位のグレンを横目につぶやいた。「先生にも言われましたが、世界選手権も4位からはい上がれた。しっかりと切り替えていきたいと思います」。同じリンクで開かれた19年GPフランス杯(64・08点)以来の65点以下に終わり、中野園子コーチに「経験を生かそう」と励まされた。豊富な引き出しに似た体験があった。


約8カ月半前のカナダ・モントリオール。3連覇を狙う世界選手権でSP4位と出遅れた。近年、国内外をけん引する女王は「もうね、ポジティブに考えないと。1日空くし! ここからは切り替えたもん勝ち」と奮い立った。2日後のフリーは2位に11・24点差をつける出来で、SP後の首位と3・69点差を逆転。今回もフリーまで中1日あり「結構、自分にとって大きい。連日だったら本当に一眠りしか切り替えることができないけれど、2回夜が来る」と状況が重なる。


3日の現地入り後、コンディション面で不安があった。ウオーミングアップで体の張りがあり「ちょっとハマっていないな」と感じた。慎重に向かった演技後半の3回転フリップは着氷が乱れ、続けてつけた3回転トーループで転倒した。


トップを走るグレンとは6・06点差。一方で今季のフリー自己ベストは坂本が152・95点、グレンが144・70点と8・25点差ある。射程圏内となり「コンディションも、気持ちも立て直したい」と諦めない。地力を示すフリーになる。

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