ブンデスリーガ第13節が6日に行われ、シュトゥットガルトとウニオン・ベルリンが対戦した。
前節終了時点での成績は4勝5分3敗と、勝ち点「17」の獲得で9位につけるシュトゥットガルトは、昨季とは異なりここまでなかなか上位浮上のきっかけを掴めていない。チャンピオンズリーグ(CL)の戦いも並行しており、過密日程に拍車がかかるなか、今節は11位のウニオン・ベルリンをホームに迎える。
両者の勝ち点差はわずか「1」となっていることから、この試合の結果によって順位が入れ替わる重要な一戦だ。そんな同試合、シュトゥットガルト所属のチェイス・アンリは、ブンデスリーガ2試合連続でスターティングメンバーに名を連ねた。今月3日に行われたDFBポカール・ラウンド16のレーゲンスブルク戦(○3−0)ではトップチームでの初ゴールを記録しており、良い感触を持ってウニオン・ベルリンとの一戦を迎える。
試合は立ち上がりからシュトゥットガルトがボールを保持し、22分にはビッグチャンスを構築。エンツォ・ミローからのスルーパスで背後のスペースへ抜け出したエルメディン・デミロヴィッチが、ボックス左の深い位置から左足でフィニッシュまで持ち込むも、シュートは枠を捉えきれない。
スコアレスのまま前半も終盤に突入すると、試合の均衡が破れる。37分、ベネディクト・ホラーバッハの粘りによって左サイド深い位置でスローインを獲得したウニオン・ベルリンは、スローワーのトム・ローテが落としを受けて、ボックス左のスペースへ横パスを送る。パスを受けて深い位置まで入ったアンドラス・シェーファーが浮き球を折り返すと、マイナスの位置でフリーになったダニーリョ・ドゥーキがヘディングシュート。チェイス・アンリは遅れて寄せたものの、ヘディングシュートはGKアレクサンダー・ニューベルを強襲し、なんとか弾いたボールはクロスバーに当たってゴールラインを越える。ウニオン・ベルリンが先手を取って前半を終えた。
後半に入ると立ち上がりの48分、ウニオン・ベルリンは右コーナーキックを獲得すると、跳ね返りを拾ったところから再び右サイドへ広げ、ロベルト・スコフが左足でインスイングのボールを送る。チェイス・アンリの背中から飛び出したラニ・ケディラがフリーでこの反応すると、ボールはケディラの頭を超えて直接ゴールに吸い込まれる。ウニオン・ベルリンがセットプレーでリードを広げた。
シュトゥットガルトは2点ビハインドを強いられたが、失点直後の51分には早速反撃を開始。敵陣中央でアントニー・ルオーからの縦パスを受けたミローがうまく反転して前方へ繋ぐと、デミロヴィッチの粘りからボックス内へ入ったニック・ウォルトメイドがGKをかわして無人のゴールへ流し込む。このゴールで1点を返すと、59分にはアタカン・カラソルからのパスを受けたウォルトメイドがこの日2点目を奪い、一気に試合を振り出しに戻した。
このゴールで流れを引き寄せたシュトゥットガルトは、その後もチャンスの数を増やし、逆転へ向けて勢いが増す。このような状況で迎えた69分、ウニオン・ベルリンのビルドアップに対して高い位置から人数をかけてプレスへ行き、GKフレデリク・レノウがボールを持った瞬間、ミローがコースを限定してプレスへ。レノウからの縦パスをカラソルがインターセプトすると、右足で冷静に流し込み、逆転に成功した。
2点差からひっくり返されたウニオン・ベルリンは、直後の71分にセットプレーからジョルダン・シエバチュがクロスバー直撃のシュートを放つなど、まずは同点を目指して攻撃へ転じる。だが、チェイス・アンリを筆頭とするシュトゥットガルト守備陣がピンチを未然に防ぐシーンも目立ち、試合はこのままタイムアプを迎えた。
この結果、シュトゥットガルトはブンデスリーガでは2試合ぶりの白星を掴み、公式戦ではDFBポカールに続いて連勝を飾った。チェイス・アンリはフル出場を果たしている。一方、ウニオン・ベルリンはこれでブンデスリーガ3連敗となった。
この後、シュトゥットガルトは11日にCL・リーグフェーズ第6節でヤングボーイズをホームに迎えた後、15日には次節のブンデスリーガでハイデンハイムの本拠地に乗り込む。一方、ウニオン・ベルリンは14日、次節のブンデスリーガで三好康児が所属するボーフムとホームで対戦する。
【スコア】
シュトゥットガルト 3−2 ウニオン・ベルリン
【得点者】
0−1 37分 ダニーリョ・ドゥーキ(ウニオン・ベルリン)
0−2 48分 ロベルト・スコフ(ウニオン・ベルリン)
1−2 51分 ニック・ウォルトメイド(シュトゥットガルト)
2−2 59分 ニック・ウォルトメイド(シュトゥットガルト)
3−2 69分 アタカン・カラソル(シュトゥットガルト)