稲などを食べる外来種の害貝として悪名高いジャンボタニシ。
SNSを眺めていると、なんとそんなジャンボタニシを調理して実食してしまったという投稿が目に入った。
「バズると絶対出てくるポスト
『ジャンボタニシを食ってみよう』
我々は食った。
是非食ってみてくれ」
とその模様を紹介していたのはジャンボタニシの研究・グッズ開発で知られるQUINT代表のタクジンさん(@FrexShared)。
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黒光りするボディのインパクトは強めだが、貝料理として考えるとアリの範疇。しかし、そのお味やコスパはどのようなものだろうか。
タクジンさんにお話を聞いた。
ーーどのように調理されたのでしょうか?
タクジン:泥抜きせずそのまま20分ほど茹で、水を捨て更に20分ほど茹でました。その後、肝を除いて可食部だけ残します。更ににおいを消すため、可食部をフライパンに入れ、塩水で水が蒸発するまで炒めます。最後に可食部はガーリックバターやニンニク醤油に絡めて炒めました。
他にも1ヶ月泥抜きを行った後、殻ごと茹でて、そのままガーリックバターを殻にのせパン粉をまぶしオーブンに入れて調理したりしました。泥抜きしたにもかかわらず可食部は排水溝のようなにおいでしたので、食えたもんではないです。肝を外すことが肝要です。
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ーーどんな食感なのでしょうか?
タクジン:カタツムリに似ています。味は「まぁ、食えないことはない」感じです。
ーー食材としてのポテンシャルは低そうですね…。
タクジン:今回の実験は響灘ビオトープ産の大きなジャンボタニシを用いましたが、一般的な水田で取れるジャンボタニシは非常に小さい為、加工費用など考えるとあまりにビジネスに不向きです。ツブガイ買って食べる方が幸せになります。感染するリスクや加工までの泥臭さを思い出すと本当にお勧めしません。
ーー投稿の反響へのご感想を。
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タクジン:「養殖したら儲かりそう」「食べて応援!」などと無責任な言動が多くイラッとしました。「じゃぁ食べてごらん。養殖してごらん。先人たちはそれが叶わず放流されたんだから」と思った次第です。そういったことをおっしゃる方々には是非実際に食べてみて欲しいものです。
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SNSユーザー達から
「タイ人にとっては高級食材」
「念入りな泥抜きとヌメリ取りと臭い消しと衛生管理と加熱処理と味付けが必須でしょうね」
「ピンクのアレを常に見てるんで食欲が」
「卵や内臓に毒あるから下処理クソ面倒なんですよね その割に可食部少ない 誰だよこんなの食用で輸入したヤツ」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。ジャンボタニシは卵と内臓に毒性があり寄生虫の危険性もあるためオススメできないが、タクジンさんの勇気ある実験には敬意を表したい。
なおタクジンさんは現在、低コストでジャンボタニシ駆除ができる誘因餌「ジャンタニコイコイ」の普及に向けたクラウドファンディング「ジャンボタニシの食害から日本の田んぼを守りたい!」を実施中。ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)