「オレ、40歳で男性更年期?」とうじうじ…豪快なイメージを大切にする“実は”繊細夫の問題点

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2024年12月09日 22:10  All About

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夫は外向きには豪放磊落(ごうほうらいらく)であると思われたいようだが、実際には人のことを気にする繊細な性格で、メンタルが原因で体の不調を訴えることさえある。夫がもっと自己理解を深め、悩みの根源に向き合うことを願うばかりだ。
いつ会ってもあまり元気がなく、「大丈夫?」と心配すると急に顔を輝かせて、具合が悪いことをこまごまと説明、さらなる同情を買おうとする人というのが世の中にはいる。

愚痴を言うのが好きなのか、自分の恵まれていない境遇について理解を求めているのか、はたまた心配されたいだけなのか。そんな人が夫だった場合、妻はどうしたらいいのだろう。

昔は元気で明るかった夫の変化

学生時代から友人だった男性と卒業後に再会、28歳の時に結婚したリサさん(40歳)。

「学生時代はお調子者で明るくて、人を笑わせるのが好きだった彼が、再会した時はちょっと疲れた社会人になっていました。人間関係がうまくいかないというから、転職すればいいじゃんと軽く言ったら、『転職って、本当にありかな』と前のめりになった。

私はそのころ転職したばかりだったので、圧倒的に環境がよくなったよと言ったら、彼もあれこれ調べたようで、結局、転職したんです。それで前のように明るくなって、そのままノリで結婚しちゃおうかって」

友人として彼の性格は把握していたつもりだった。明るく楽天的に見せているが、個人的な付き合いをしてみると意外と慎重派で気持ちのアップダウンもわりとあること。それでもこの人と一生付き合っていきたいという気持ちが強かった。だから結婚した。

「彼のいいところは居丈高にならないこと。私がちょっと偉そうにアドバイスしても素直に聞いてくれる。私は何か言われると『うるさいよ、放っておいてよ』と言っちゃうタイプなんですが、彼にはそういうところがないから付き合いやすいんです」

気がかりな「周りを気にしすぎる」夫の性格

2人の子に恵まれ、彼とは小さな口ケンカはあってもそれ以上にはならず、互いに最低限の配慮ができていると、リサさんは実感していた。そこそこ幸せな家庭生活だった。

「ただ、彼の様子にどことなく不安を感じることはありました。周りを気にしすぎるんですよね。こういうことを言ってしまったんだけど、ヘンなヤツだと思われてるんじゃないかとか。言ってしまったことは戻らない、誤解が生じているなら解く努力をすればいいだけ。

そう言うと、いや、別に誤解されているわけじゃなくて、どう思われたかなと思って、と気にしてる。そんなこと気にしないで明るくいこうよと私はいつも言っていたんです」

「こう見られたい自分」と「実際の自分」との間に乖離を感じ、その埋め方がわからずに悩んでいる人は、男女問わず多いだろう。

「オレ、40歳で?」男性更年期に悩む夫

ここ1年ほど、夫は眠りが浅い、食欲にムラがある、急に気分が悪くなることがあると訴えるようになった。

「私に言われても何もできないから、さっさと医者に行けって言ってたんですよ。でも怖いのか、なかなか行こうとしなかった」

肩が凝る、胃が痛い、なんだか手が重いなど夫は毎日のようにさまざまなことを訴えていた。とにかく医者に行ってくれないと、どうにもならないでしょ。真実を知ってから対処しようと説得し、数カ月前、夫はやっと医者に行った。

「体の機能としての問題はなく、やはりメンタルが原因だったようです。早い更年期とも言われたみたい。そうなると今度は『どうしてオレ、40歳で更年期なんだろう。リサは? リサももうじき更年期になる?』ってしつこい(笑)」

今でも学生時代の友人たちからは、豪放磊落(ごうほうらいらく)で太っ腹な男とみられているようで、夫はそのイメージは大事にしたいらしい。だが実際には繊細で周りを気にするタイプなのだから、弱い自分をさらけ出してしまえばいいとリサさんはアドバイスしている。

「でも僕は別に周りを気にしているわけじゃないしと言うんですよ。自分の性格を把握していない。その年で本当の自分をわかってないのは社会人としてもまずいと思うよと言ったら、また悩ませてしまったみたい」

自分の性格を把握していない夫の問題点

自分の性格を正しく把握するのはむずかしい。相手によって態度を変えることもあるだろうし、意外な場面に遭遇して、自分でも想像外の言動をとることもある。それでも自分の反応の傾向や、どうしても避けたいこと、気分を害した時にどうすればいいかなど、人は経験を積むほどさまざまな受け止め方や対処法をもつようになるものだ。

「夫はそういうことをほとんど考えてこなかったんじゃないでしょうか。私が『私ってこういう面があるんだよね』という話をすると、『へえ』とびっくりしたような顔をするんです。オレ、そんなこと考えたこともないって。

それが彼を鷹揚に見せているのかもしれないけど、自分のことは自分で守らないと、誰も守ってくれない。傷ついた時や必要以上に些細なことで悩んでしまうなら、悩む原因をきちんと突き止めた方がいい。私はそう思っていますけどね、夫は自分の気持ちを整理したりきちんと考えたりするのが苦手なのかもしれません」

例えば誰かに傷つけられた時。リサさんは傷つけた相手の気持ちを考えるのではなく、自分の気持ちをメインに考える。「なぜ傷ついたのか、言われたことに心当たりがあるからではないか」と。心当たりがなければ、人の尊厳を傷つけた相手が100%悪いと気持ちを切り替えることができる。だから二度と同じ言葉では傷つかない。

「人の気持ちを変えることはできないから、傷ついた自分の気持ちを整理するしかないわけですよね。夫にそのあたりを説明したんだけど、夫はピンときてない感じでした」

カウンセリングにかかればいいのにとリサさんは夫に勧めたが、夫は「人に自分のことを伝えたくない」らしい。

「このままうじうじと悩み続けて、それこそ更年期とか初老期うつ病とかになったらどうするんだろう。最近は、自分の気持ちのコントロールくらい自分でしてと冷たい気分になることもあります」

一言でいえば大人になりきれない夫なのかもしれない。妻としてはアドバイスを続けるしかないんでしょうけどと、リサさんは複雑な表情になった。

亀山 早苗プロフィール

明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))

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  • おかしな文書だとおもったら、この人か・・。豪快な人間が、繊細な一面をもっていても不思議でも何でもない(苦笑) >亀山 早苗
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