2024年F1第24戦アブダビGPの決勝レースが行われ、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンは11位、フランコ・コラピントはリタイアでレースを終えた。
コラピントはギヤボックスのコンポーネントを交換したことで5グリッド降格ペナルティを受け、20番手からミディアムタイヤでレースをスタートした。オスカー・ピアストリ(マクラーレン)との接触によりタイヤがパンクし3周目にピットイン。ハードタイヤに履き替えて走行を続けたが、パワーユニット(PU)に問題がある可能性が生じたためリタイアを強いられた。
■アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ・レーシング)
決勝=11位(57周/58周)
18番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
残り10周になった時点で、このまま踏みとどまるのは難しそうだと思った。タイヤのグリップはまだ十分にあったものの、温度がどんどん下がっていたからだ。路面が冷え始めてからは、僕のペースではタイヤの温度を維持できなくなり、フィニッシュまでの後半25周はずっと予選ラップを続けているような感じだった。だから、体力的にも厳しかったよ。チームの努力にポイントフィニッシュで報いることができず残念だ。
今季全般について僕の意見は、好機を逸したということになるだろう。どうしてもシーズンの終盤戦とそこで起きた出来事(注:続けて起きた大きなクラッシュ)に目を向けがちだが、実際のところ、より大きな問題はポイント争いができたはずのシーズン開幕直後にクルマがオーバーウエイトだったことだ。大きなアップグレードが一度きりだったのは、将来を重視することが僕らのプランだったからだが、当然のことながら、その時点ではもう多くのチームが僕らを追い越していた。
けれども、僕の気持ちは揺らいでいない。このチームと長期契約を結んでいるし、中団グループのトップに立つことが、チームとしての目標ではないことを知っているからだ。僕らは将来的に優勝と選手権タイトルを争うことを目指して日々努力しているし、僕はこのプロセスが必ず実を結ぶと信じている。最高のチームメイトだったフランコ(・コラピント)に感謝したい。このシーズン後半戦で、彼はF1ドライバーとしての評価を確かなものにした。近いうちにどこかのチームでシートを得るのは間違いないと思う。
■フランコ・コラピント(ウイリアムズ・レーシング)
決勝=DNF(26周/58周)
20番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
リタイアという形でシーズンの最終戦を終えたくはなかったよ。いいスタートを切って、最後まで走り抜こうと頑張っていたんだ。ところが(オスカー・)ピアストリに追突されて、パンクだけではなく少しダメージも負ってしまった。それでも、タイヤ交換後はいいペースで走れていたんだけど、残念ながらパワーユニットにトラブルの疑いが生じて、リタイアせざるをえなくなった。
この最後の2戦に関しては、本当にアンラッキーだった。こんなふうにシーズンを終えたくなかったが、これもF1ではありがちなことだ。僕にとって夢の実現だったことに変わりはない。でも、できることなら最初の頃と同じような調子でシーズンの終わりを迎えたかった。
僕はまだ若いから、またF1でレースをするために動いているところだ。そして、この終盤9戦の間、クルマに乗る機会を与えてくれたウイリアムズの人々に心から感謝している。