森ビル系シンクタンクの森記念財団都市戦略研究所(東京)は10日、世界の主要48都市を総合評価する今年の「世界の都市総合力ランキング」を発表し、東京は9年連続で3位となった。総合スコアが上昇し、2位ニューヨークとの差は前年から縮まった。円安を背景に訪日客数が伸び、「文化・交流」分野で初めて3位となった。
1位ロンドン、4位パリ、5位シンガポールと5位までの順位は前年までと変わらず。2025年大阪・関西万博を開催する大阪は前年から二つ順位を上げて35位、福岡は前年までと同じ42位だった。
東京は、コロナ禍に伴う行動制限が解除されたことで観光地の充実度が上がったほか、高級ホテルの客室増なども評価され、「文化・交流」で順位を上げた。一方、賃金水準の低さや円安・物価高に伴う消費低迷などが響き、「経済」分野は10位と昨年に続き過去最低水準にとどまった。