1990年の大ヒット作『ゴースト/ニューヨークの幻』(以下、『ゴースト』)で大ブレイクしたデミ・ムーア。その後、“最もギャラが高い”女優となった彼女は、役作りで丸刈りにしたり、2千万円超のボディ改造が噂されたり、何かと話題を呼んだ。一方で、16歳年下俳優との結婚や離婚、薬物・飲酒問題など様々なスキャンダルも取り沙汰されるように。
そんなデミが、最新作で完全復活。かつて麗しかった頃の面影を全く感じさせない姿に変貌し、怪演を見せている。
◆『ゴースト』には心底震えた
出世作となった『ゴースト』で、恋人を殺され、悲しみに暮れるヒロインを熱演したデミ。その演技は世界中の映画ファンを魅了したが、当初は自分に与えられた役をどう演じていいか分からず、不安でいっぱいだったそうだ。
自身の62回目の誕生日に出演したYouTube番組『ホット・ワンズ』で、こう振り返っている。
「『ゴースト』には心底震えたわ。若い女優にとって、パートナーを亡くした痛みや悲しみを演じるのはすごく難しくて。台本を読んだだけで、自分が表現しなければならないその悲しみに圧倒された」
本作で印象的な場面とされているのが、ゴーストとして自分のもとに戻ってきた亡き恋人の存在を感じ、涙を涙す一幕。いまだ名シーンとして人々の心に残っているが、実は前もって「決められていた演技ではなかった」という。デミは「狙ってやったわけではなくて、ただ起こった」としたうえで、「自分のハードルを乗り越えられたと感じた」と語っている。
◆大胆すぎる役作りやスキャンダルでお騒がせ
『ゴースト』の後、すっかり売れっ子女優となったデミ。映画『G.I.ジェーン』(1997年)で米海軍の女性兵士を演じるために丸刈りにしたり、人気アクションシリーズ『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』(2003年)に出演した際、ボディ改造や整形に約2千万円以上も費やしたことが噂されたりと、大胆な役作りでたびたび世間を騒がせた。
一方で、大物俳優ブルース・ウィリスとの離婚、16歳年下のイケメン俳優アシュトン・カッチャーとの再婚と離婚、飲酒や薬物の問題、自伝で「母親から500ドルで売られた」と壮絶過去を暴露するなど、いつしか私生活で注目を集めることも多くなった。
さらに、妊娠中にヌードを披露してバッシングされ、「撮影現場での態度が悪い」などと悪評が立ったことも。いつの間にか、俳優としての仕事ぶりよりも、スキャンダル報道が目立つようになった。
◆髪が抜け落ち、顔も体もシワシワ……衝撃の変貌ぶり
近年は、病気療養中の元夫ブルースとその家族を献身的に支える様子が伝えられ、プライベートに世間の関心が集まることが多かったデミ。しかし、ここにきて俳優として再び脚光を浴びている。最新ホラー映画『ザ・サブスタンス(原題)』での演技に世界中から称賛が集まっているのだ。
本作は、かつて大スターだった主人公エリザベス・スパークルが、失った人気と若さを取り戻すために、ある薬「サブスタンス」に手を出したことで、破滅の道をたどるという内容のボディホラー。過去の栄光にしがみつき、年とともに外見が変わっていくことを受け入れられず苦悩する主人公をデミが熱演している。
今年のハロウィーンには、髪が抜け落ち、顔も体もシワシワになった姿を公開。キャプションには、「エリザベス・スパークルよりハッピーハロウィン」と書かれていることから、『ザ・サブスタンス』の一コマを投稿したとみられている。特殊メイクとはいえ、このビジュアルは衝撃的……。
本作は、2025年5月に日本公開も予定されている。『ゴースト』のときの麗しい姿からは想像できないようなデミの変貌と怪演ぶりを目撃することができそうだ。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>