みなさんは「結婚していなかったら」「子どもがいなかったら」と、もしもの想像をしたことはあるでしょうか。今の人生にある程度満足していたとしても、ふと今とはまったく違う人生の自分を考えてしまうこともあるのではないでしょうか。先日ママスタコミュニティには「もう一度結婚前に戻れるなら、同じ人生を歩んでいたかどうか」という質問が寄せられました。投稿者さんは4人のお子さんがいるママです。
『「独身子なしの人生もいいな」と思ったり、子沢山だけど「子ども2人くらいの人生だと違ったかな?」とふと考えてしまう。もちろん2人なんて子どものなかの誰がいいかなんて考えられないし、結局子どもが可愛いが故に子沢山になっていそうだけど。毎日いろいろなことに追われていると考えてしまう。
私は子どもを3人続けて産んだ。間が空いて4人目が生まれたけど、難病もあってうまくいかなくてちょっと疲れ気味。4人同じように手をかけたいけど、バランスが取れない。旦那や子どもたちに不満はないんだけどね。1人の時間がなくてやりたいことができないし、もっと思いっきり働きたいとか。子どもや旦那と向き合うのも難しくてキャパオーバー。仕事に家事に末っ子の定期検診、そんなことをしていたら上の子たちは大きくなってきたけど、違う悩みが出てきたり。考えすぎていたら、ふと妻として母として向いていないなって』
4人目のお子さんが難病を持っていることも含め、毎日家事に育児に奮闘している様子がうかがえます。そんななかでふと「子どもが今より少なかったらどうなっていたのかな」「結婚も出産もしない独身の人生だったら」と考えてしまうという投稿者さん。この投稿に対してママたちからはさまざまなコメントが寄せられていました。
思いっきり働けないし、自分の時間もない。そのなかで感じた「私は母に向いていない」という感覚
『結婚しない。「他にどんな縁があったのかなあ」と思う』
『歩んでないと思う。記憶が消せるなら子ども1人にする。2人は私には荷が重すぎた。すごくしんどい。今からどっちかがいなくなるのは考えられないし選べないから、記憶が消えたら1人にしたい』
『あと3回人生やり直せるなら1回は今と同じでいいかな。でも1回しかやり直せないなら独身を貫く。旦那や子どもが嫌いとかではなく、私は妻や母というものに向かない人間だって気づいた』
「今と同じ人生は歩んでいないと思う」というママたちの意見を見てみましょう。結婚に関しては今の旦那さんではなく、別の男性と結婚していたらどんな結婚生活だっただろう? と妄想することがあるという人がいました。旦那さんに不満がある場合などはとくに「もっといい人がいたかもしれない」と思うことはあるかもしれませんね。
また投稿者さんと同じように「私も妻や母というものに向いていないと、結婚と出産を経験して気づいた」というママもいました。実はこの思い、筆者も同じです。子どもにとっていい母親になれていない感覚がずっとあり、「いつになったら自分は理想的な母親になれるのだろうか」と思い続けています。しかし最近は「本当に母親に向いていない人は、『私は母親に向いていないのでは』という考えも浮かばないのでは」と考えるようにもなりました。毎日必死で子どもと向き合いながら、試行錯誤しながら少しずつ子どもたちを成長させ、家庭を前に進めていく。その事実だけでも立派な「妻」であり、「母」ではないでしょうか。
結婚前に戻ってこの幸せな生活をもっと大切に過ごしたい
『同じように生きていく。今の生活に何の不満もない。お金持ちとかではないけど、ゆとりのある生活ができているからか、家族間も仲がいいしこの幸せを手放したくない』
『やり直せるなら一日一日をもっと大事に過ごしたい。結婚して20年だけど同じ幸せをもう一度過ごしたい』
「結婚前に戻っても今と同じ人生を歩みたい」とするママたちの意見も見てみましょう。これまでの人生や子育てのすべてが順風満帆で、何も悩みがないという人は限りなく少ないのではないでしょうか。誰もが何かしら悩みや不満を持っているもの。その上で自分の人生の選択を受け入れ、今の自分自身のささやかな幸せをしっかり噛みしめているからこそ「今と同じように生きていきたい」と考えられるのかもしれませんね。また「やり直してこの幸せな日々をもっと大切に過ごしたい」という後悔にも似た気持ちを口にするママもいました。
今の人生だからこの子どもたちに出会えた。それだけは変わらない
『ずっと思っている。独身出世街道まっしぐらの同期女子たちを見ていると、あちらの人生も選べたのになあと思う気持ちは多分死ぬまで持ち続けるだろうな。でも人生一回きりだから、やっぱり子どもたちが存在していてよかった。これは絶対的に思うよ』
『お子さん4人羨ましい。うちなんか1人だよ。結婚前に戻れたらやっぱり今の旦那と結婚して今の子どもを産みたいし、もう2人くらい産みたい。1人目のあといろいろあって2人目を考えられなかった。子沢山うらやましい』
「結婚前に戻って独身を貫いていたら……」という想像をしたことがあるママは決して少なくないのではないでしょうか。しかし間違いなく言えることは、今目の前にいる子どもたちは今の人生を歩んできたから出会えたということ。「違う人生も選べたらと一生思い続けるかもしれないけど、子どもたちを産んでよかったことに変わりはない」というコメントもありました。
また4人のお子さんの育児を頑張っている投稿者さんに対して、「私はもっと子どもを産みたかったけど、できなかったから羨ましいよ」という思いを口にしていたママもいました。結婚して子どもを産むと、自由に仕事や遊びの時間が取れる独身時代がすごく羨ましく思えますよね。しかし子どもをもっとたくさん産みたかったというママからすると、4人の子どもを子育てしている投稿者さんを羨ましく思うこともある……。隣の芝生はいつも青く見えるものですが、自分自身が誰かにとっての青い芝生になっていることも往々にしてあるのではないでしょうか。投稿者さんも毎日の育児や生活に疲れたときには、そんなふうに少し見方を変えてみると、気持ちが楽になれる瞬間があるかもしれません。
文・AKI 編集・有村実歩 イラスト・Ponko
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