北米初開催だったミド・オハイオは、カレンダーから姿を消すことに 王者ノルベルト・ミケリス(BRCヒョンデN スクアドラ・コルセ/ヒョンデ・エラントラN TCR)がワールドツアー連覇で自身3度目の世界王者を獲得したFIA TCRワールドツアーが、来季2025年のカレンダーを発表。FIA格式を取得して2年目のシーズンを迎える5月から11月にかけての全8戦が予定され、メキシコと韓国が新たな開催地に名を連ねている。
「2025年のカレンダーでは、この『クムホFIA TCRワールドツアー』にメキシコと韓国というふたつの新しい国が加わることを誇りに思っている」と語るのは、ご存知TCR規定の生みの親で、統括団体のWSCグループを率いるマルチェロ・ロッティ会長。
「古くからの友好関係の再開を可能にしてくれた(地元ASNである)OMDAI FIA México/メキシコ・モータースポーツ連盟と、その会長ホルヘ・アベドに心より感謝している。また、韓国のステークホルダーであるクムホとヒョンデにも、インジェ・スピーディウムでのイベント開催への道を切り開いてくれたことに感謝を捧げたい」
シーズンは5月初旬にメキシコが誇るアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスの国際トラックで開幕を迎えると、その後はヨーロッパに回帰して3ラウンドを実施する。
スペインのバレンシアが6月中旬に最初に開催され、その後は同月後半にイタリアのモンツァが続き、7月にはポルトガルのヴィラ・レアルでツーリングカーにはおなじみの市街地戦が争われる。
その後、シリーズは9月にオーストラリア大陸へと渡り、最高峰のRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップやTCRオーストラリア・シリーズとの併催で、旧イースタン・クリークことザ・ベンドでの1戦を迎える。
そして終盤戦はアジア・フライアウェイとなり、韓国のインジェ・スピーディウムは10月に第6戦を開催。11月初旬には中国の株洲国際サーキットに向かい、伝統のマカオ“ギア・レース”が今季2024年と同様に11月13〜6日のシーズン最終戦を飾ることになる。
「ポルトガルとオーストラリアに戻り、ヴィラ・レアルのストリートサーキットと、ザ・ベンドという象徴的なふたつの会場でレースをできることを非常にうれしく思っている」と続けたロッティ会長。
「クムホFIA TCRワールドツアーの新たな開催地は、2024年のFIAモータースポーツ・ゲームスが開催されたバレンシアのリカルド・トルモ・サーキットと、アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ、世界中のドライバーに人気のふたつのレーストラックを有するんだ」
「毎年、競技者とファンの両方に新しいスリルを提供しようと努めてきたが、すべてを変えたわけではない。2024年に大成功を収めた、FIA格式シリーズとしてのデビューイヤーを経て、ふたたび中国の株洲国際サーキットに戻り、ツーリングカーシーズンの伝統であり、見逃せない締め括りであるマカオ・ギア・レースでフィナーレを迎えることになる」
これにより、イタリアのバレルンガやモロッコのマラケシュがスケジュールから消滅。さらに北米初開催だったミド・オハイオや、ブラジルのインテルラゴス、ウルグアイのエル・ピナールなども同様にカレンダー落ちとなり、南北アメリカ大陸でのイベントが姿を消すこととなった。
■FIA TCRワールドツアー 2025年カレンダー
ラウンド開催日開催地Rd.15月2〜3日メキシコ/アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスRd.26月14〜15日スペイン/バレンシア・サーキット・リカルド・トルモRd.36月21〜22日イタリア/アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァRd.47月5〜6日ポルトガル/シルクイート・インテルナシオナル・デ・ヴィラ・レアルRd.59月12〜14日オーストラリア/タイレム・ベンドRd.610月18〜19日韓国/インジェ・スピーディウムRd.711月1〜52日中国/株洲国際サーキットRd.811月13〜16日マカオ/ギア・サーキット