オフィスから始まる“大人のピュア恋”が話題のドラマ『私たちが恋する理由』。見逃し配信の総再生数は1000万回を突破するなど、21日に放送されるクライマックスに向けて物語が加速中だ。
そんな同作で、寡黙な上司の黒沢智也(菊池風磨)に心惹かれる部下の森田葵を演じるのが、久間田琳加だ。10代は“ティーンのカリスマ”と呼ばれた彼女も23歳になり、今作には特別な思いで臨んでいる。そんな演技に対する向き合い方から、彼女がプライベートで恋するものなどを聞いた。
◆オフィスラブにキュンとしました
――マンガの実写化ということで、原作を読まれた感想から教えてください。
久間田琳加(以下、久間田):原作はオムニバス式で進んでいくような感じで、そういう形のマンガを読むことがなかったので自分の中では「新しいな」というのがありました。少女漫画が大好きな私からすると、オフィスラブに憧れる部分もあるのでキュンとしました。
――久間田さんが演じている葵という女性にはどんな印象を持ちましたか?
久間田:葵は誰かの期待に応えたいとか、すごく仕事に一生懸命に100%でやりたいタイプなんだなという印象を受けましたね。ずっと気が張っている感じなんですが、そうなれるのは仕事や人が好きだからだと思うので、そこが魅力かなと思います。
――葵を演じるにあたってかなりのイメチェンもされましたね。
久間田:そうですね。原作に合わせて髪を25センチぐらい切ったんです。今までは実年齢よりも若い役をいただくことが多かったので、見た目から社会人に見えるように意識しました。カットした後に、菊池さんが「大人っぽくなったね」と言ってくださって嬉しかったですね。
――現場の菊池さんはどんな印象ですか?
久間田:共演する前はバラエティ番組でドッキリにかかっていて面白いっていう印象が強かったんですが、実際にお会いしたらイメージのそのままで(笑)。それに加えて、私だけじゃなくてスタッフさんともすごくコミュニケーションを取られていて、頼れる先輩!という感じですね。
◆素の自分を認めてもらったような気がした
――久間田さんはこれまで多くの恋愛作品に出られていますけど、撮影に入る前のルーティンってありますか?
久間田:1つだけあって、寝る前に原作のマンガなり、台本を一度読むっていうのをやるようにしています。そのほうが世界観に入っていきやすいというか。この作品だったら、私は会社でパソコンを打ったことはないし、オフィスという画を自分の中で立体的にイメージして落とし込んでいく感覚かもしれないです。
――現場に入ってから意識していることは。
久間田:以前は台本を読み込んで、100%決めてから現場に臨んでいたんです。でも、今は固めすぎずに現場では柔軟に身を任せるほうが、演技でも動けるという感覚がつかめてきた感じがありますね。
――作中では、葵がコンプレックスに思っている部分を肯定するような黒沢の一言にグッと心をつかまれるシーンがありました。久間田さんは周りの人からの助言で考え方が変わったような経験はありますか?
久間田:10代から頑固な一面があって自分ではイヤだなと思っていたんです。でもドラマで共演した俳優さんに『琳加ちゃんは抜けてるように見えるけど、すごく芯があるよ』と褒めていただいて。「外柔内剛」という四字熟語が好きで、自分の中ではそれをモットーに生活していたから、素の自分を認めてもらったような気がして嬉しかったです。
◆リアルな理想の肩幅に出会えるかは疑問
――オフィスラブがテーマになっていますが、実際どんな上司に憧れを抱きますか。
久間田:仕事とプライベートでメリハリがあって、大人の余裕が感じられる先輩は憧れます。あと私、肩幅フェチなんですよ。守ってもらえそうな広い肩幅だと気になってちゃいます。ただ、漫画のキャラクターに浸りすぎているので、リアルな理想の肩幅に出会えるかは疑問なんですが……(笑)
――理想の肩幅探しは継続中ですね(笑)。ドラマタイトルにかけて、今、久間田さんが恋してるものを教えてください。
久間田:野球観戦です! 去年にWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の特番に出演させてもらったんですよ。それをきっかけに球場に行ったら、球場で飲む生ビールと球場メシの美味しさに気づいてしまったんです。
――好きなポジションはあるんですか?
久間田:(バッターのポーズをしながら)やっぱりピッチャー! あ、これはバッターですよね。……正直言うと、選手名がポジションじゃなくて、「特製ケバブを出してる選手だ」っていう覚え方になっちゃてて(笑)。推し球団は決まっていないので、肩幅を中心に勉強していきたいです!
◆男性マネージャーにも負けない食事量
――ほかに周囲の人から驚かれるような意外な一面ってありますか。
久間田:男子並みにめっちゃ食べるねって言われます! 1番好きなものは焼肉なんですけど、男性マネージャーさんたちと一緒に行くと最後まで食べてます。
――量でいうとどれぐらい?
久間田:最初にミノとハラミをメインに焼肉と生ビールを一緒にいったあとに、石焼ビビンバを食べてひと息ついて、石焼ビビンバをおかわりしたことあります(笑)。焼肉屋さんでは炭水化物オンパレードするのが好きです。
――野球にビールに焼肉と、おじさんと気が合いそうですね。
久間田:よく言われます(笑)
――最後の質問で、来年に叶えたいことはありますか?
久間田:私のイメージにないような作品にもどんどん挑戦したいと思っています。プライベートだと、東京ドームで野球観戦してみたいです! 本当は今年の夏から考えていたんですけど、実現できていなかったので。生ビールがいつもより進んじゃうような熱戦を見てみたいですね。
【久間田琳加】
’01年、東京都生まれ。10代から雑誌『nicola』『seventeen』の専属モデルを務め、現在『non・no』専属モデルとして“りんくま”の愛称で同世代から絶大な支持を集める。現在は、俳優やモデルなど幅広く活躍中。
来年には、ドラマ『家政婦のミタゾノ』や映画『顔だけじゃ好きになりません』など出演作が控える。趣味は少女マンガで、中高年に勧めたい1冊は、『岬くんの不器用な溺愛』(集英社)
<撮影/江森康之 取材・文/吉岡 俊 ヘアメイク/Mien(Lila) スタイリング/Toriyama悦代(One8tokyo)>