映画制作レーベル「Roadstead」(ロードステッド)が、工藤梨穂監督の新作『オーガスト・マイ・ヘヴン』の劇場公開を発表した。
とある街で代理出席屋をしながら暮らしを営む女・城野譲(村上由規乃)。代理出席屋とは、依頼人の親族や恋人、友人などを演じて冠婚葬祭や人が集まる場所に赴く代行業のことである。譲の行きつけの中華料理屋の店員・三枝南平(諏訪珠理)は、そんな彼女に思いを寄せていた。
8月のある日のこと。代行の仕事で葬儀場に訪れた譲は、いつか夢で見た見知らぬ男・長谷薫(藤江琢磨)にそこで出会ってしまう。日を同じくして、中華料理屋で抱き合う南平と薫。薫は5年もの間失踪していた南平の親友だったのだ。彼の無事を喜ぶ南平に「恩師の葬儀で“いづみ”に再会できた」と言う薫。しかし、そこに現れた女は彼らの旧友・いづみになりすました譲だった――。
本作は、代理出席屋を生業にする女性・城野譲と彼女に思いを寄せる中華料理屋の店員・三枝南平、そして5年ぶりに再会した親友・長谷薫の奇妙な人間関係を描く。
第74回ベルリン国際映画祭のベルリナーレ・スペシャル部門に正式招待され、世界中の映画ファンから熱狂的な支持を受けた本作。黒沢清監督による『Chime』を生み出した「Roadstead」オリジナル映画第2弾となっている。「Roadstead」が運営する配信サービスからの先行販売を開始し、今回ついに劇場上映を迎える。
監督は、商業デビュー作『裸足で鳴らしてみせろ』が第51回ロッテルダム国際映画祭に正式招待され、国内のみならず海外からも称賛を浴び、その動向が注目されている工藤梨穂が務めた。
『オーガスト・マイ・ヘヴン』は2025年2月1日(土)よりユーロスペース、Stranger、シモキターエキマエーシネマ『K2』ほかにて順次上映。
(シネマカフェ編集部)