松たか子「ロンバケ」出演を後押しした言葉「人生の分かれ道だった」当時の心境赤裸々に語る【「スロウトレイン」インタビュー後編】

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2024年12月28日 17:04  モデルプレス

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松たか子「スロウトレイン」(C)TBS
【モデルプレス=2024/12/28】2025年1月2日放送のTBS系新春スペシャルドラマ「スロウトレイン」(よる9時〜)で主演を務める女優の松たか子(まつ・たかこ/47)にインタビュー。これまでドラマ・映画から舞台まで、幅広い分野で活躍し続けている彼女の分岐点とは――。<後編>

【写真】松たか子・松坂桃李ら豪華集結ショット

◆松たか子主演「スロウトレイン」

ドラマ「空飛ぶ広報室」(2013/TBS系)、「逃げるは恥だが役に立つ」「重版出来!」(ともに2016/TBS系))、映画「罪の声」(2020)など数々の作品でヒットを生み出してきた脚本・野木×演出・土井裕泰が再びタッグを組み手掛けた本作。変わりゆく時代の中でも普遍的に在り続ける「家族」を通して、痛快で、胸が高鳴り、最後には思いっきり笑顔になれる、宝物のような新時代のホームドラマとなっている。

松と土井氏は、同局系ドラマ「カルテット」(2017/TBS系)ぶりのタッグ。本作では、渋谷家の長女でフリーの編集者・葉子を演じる。

◆松たか子、人生の分かれ道

― 3姉弟に人生という旅路の分岐点が訪れるという本作にちなみ、松さんご自身はこれまでの人生の中で分岐点だったと感じる瞬間はありますか?

松:初めての連続ドラマが当時18〜19歳で出演させていただいた「ロングバケーション」(1996/フジテレビ系)だったのですが、お話をいただいた時に舞台のチャンスも同じタイミングでいただいていて、どうするべきか迷いました。元々私は、舞台に出ることが目標でこの仕事を始めたので、当時は舞台をやりたいと思っていたのですが、周りの方から「連続ドラマも1つのチャンスだよ」と言っていただき、出演を決めたんです。だから、もしあの時あのドラマに出ていなかったら、また違うお芝居の勉強の道があったのかもしれないと思うし、あのドラマがあったお陰で自分自身が広がったとも思うし、分岐点というか分かれ道だったなと思います。だから、人生って自分の考えだけで決まるものではないのだと強く思います。いろいろな人の一言や、そのレールに乗っかるか乗っからないかどうかで道は変わるんだと実感しましたし、このドラマ出演は1つの選択だったなと思っています。

― 当時の現場で影響を受けた方はいらっしゃいますか?

松:自分以外の人は皆さん尊敬します。すごいなと思うことが多いので特定の誰かというのはないのですが、あの経験ができたことで、良いことも悪いことも含め、思ってもみないことがいっぱい起きました。でも、どんなことがあっても自分で選んだことなので覚悟と責任を持って頑張ろうと思いました。当時はまだ気づけてないですが、今思えば、頑張ろうと思うきっかけになった作品だった気がします。

多分、当時大学に入った年だったんです。そこから忙しくなってしまって、数年後大学を辞めるという結果になりましたが、その選択をしたのも自分ですし、チャンスをくださった方のお陰で今があると思います。

◆松たか子、韓国スタッフと「言葉を超えて通じ合えた」

― 本作では釜山ロケがあり、現地のスタッフさんとのやりとりもあったと思いますが、現場の雰囲気はいかがでしたか?

松:国民性の違いはあるかもしれないですが、実際に釜山に行ってみたら、現地スタッフの印象は日本と全然変わらなかったです。皆さんとにかく元気で、日本語のセリフが分からない中でも熱心にリハーサルを見てくれて、どこに行っても変わらないんだなと。これはあくまでも私の勝手なイメージですが、韓国の照明スタッフさんが入ると、とことん美しい映像になるのかなと思っていましたが、本当に自然な画作りをしてくださりました。でも大事なカットはしっかり抑えて明かり作りに気合いを入れて作ってくださり、言葉を超えて通じ合えた瞬間でした。私は参加できなかったのですが、最終日には日本チームと韓国チームで打ち上げをしていて、たまたまそのお店の前を通りがかったので挨拶だけしたのですが、ただただ普通の飲み会と同じような雰囲気で、見ていてすごく素敵な光景でした。

― 韓国俳優のチュ・ジョンヒョクさんも出演されていますよね。

松:はい。ジョンヒョクさんは初めて日本語を喋るそうなのですが、本当に明るくてなんでもスマホを使って私たちにインタビューしてくれて、彼の明るさに救われたことがたくさんありました。

― このドラマが放送される2025年はどういう年にしたいですか?

松:ここ最近、舞台を 1年に1本くらいやっていたのですが、今年は1本もなかったんです。このドラマや他の映画の撮影をしていた1年で、それぞれ良い出会いがあってとても楽しかったのですが、作品が終わると「あ、舞台やりたいな」とふと思うこともありました。来年は少し先にはなりますが、舞台もあるので元気に過ごせればいいなと思います。あと、年女になります!多部さんも年女で、だからどうというのはないですが(笑)、元気に健やかにお仕事ができたらそれが一番です。

― 貴重なお話をありがとうございました。

(modelpress編集部)

◆松たか子(まつ・たかこ)プロフィール

1977年6月10日生まれ、東京都出身。1993年、歌舞伎座「人情噺文七元結」で舞台デビュー。以後、ドラマや映画、舞台などで活躍し、「ロングバケーション」(1996/フジテレビ系)、「HERO」(2001/フジテレビ系)、「カルテット」(2017年/TBS系)などヒットドラマに多数出演。1997年には「明日、春が来たら」で歌手デビューも果たし、俳優業と並行して音楽活動を続けている。近年の主な出演作は、ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」(2021/TBS系)、「オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ シーズン2」(2022/NHK)、映画「峠 最後のサムライ」「土を喰らう十二ヵ月」(ともに2022)、「松尾スズキと30分強の女優」(2023/WOWOW)、舞台「パ・ラパパンパン」(2021)、「兎、波を走る」(2023)など。主演映画「ファーストキス 1ST KISS」が2025年2月7日に公開を控える。

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  • 分岐点。先代幸四郎と同じ板に立ったラ・マンチャの男だと思ってたのに・・・。
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