3年保証付きで実売2万5千円前後! パススルー充電にも対応 アイ・オーの14型モバイルディスプレイ「LCD-YC141DX」を試す

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2025年01月09日 12:21  ITmedia PC USER

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アイ・オー・データ機器の14型モバイルディスプレイ「LCD-YC141DX」。ボディーサイズは約325(幅)×208(奥行き)×16(厚さ)mmだ

 アイ・オー・データ機器の「LCD-YC141DX」は、14型のモバイルディスプレイだ。パススルー充電に対応するなど基本機能は充実しながら、3年保証付きで実売2万5千円前後とコスパに優れた1台だ。メーカーから機材を借用したので、レビューをお届けする。


【その他の画像】


●スタンド込みで実測605gと軽量な14型モバイルディスプレイ


 まずは基本的な仕様を押さえておこう。画面サイズは14型で、解像度は1920×1080ピクセル、ADSパネルを採用しており、画面はノングレアだ。視野角は水平/垂直共に170度、輝度は最大250ニト、コントラスト比は800:1、応答速度は5ms(GTG時/オーバードライブレベル2設定時)、リフレッシュレートは60Hzとなる。このあたりのスペックは、一般的なモバイルディスプレイと比べて特に突出した特徴はない。また、タッチ操作には非対応だ。


 ボディーはスタンドと一体化した構造で、輸送時に折りたたむことができる。このスタンドを収納するために背面下部には膨らみがあり、ボディーの形状はやや厚ぼったく見える。ボディーは従来までの同社製品に見られた金属製ではなく樹脂製で、高級感はあまりない。一方で軽量化には貢献しているとみられる(詳細は後述)。


 接続方法はHDMIとUSB Type-Cで、ポート類は左側面に集中している。また、同じく左側面にイヤフォンジャックも搭載する。


 重量は公称で約610g、実測で605gだった。以前紹介したユニークの「UQ-PM14FHDNT4F」は同じく14型で実測460gだったが、これは本体のみの値なので、スタンド込みだと本製品の方が軽量だ。後は持ち歩きに使うポーチの重量をどう見るかだろう。


 付属品はHDMIケーブルおよびUSB Type-Cケーブルに加え、持ち歩き用のポーチが付属する。画面の保護性能を重視した厚みのあるタイプで、耐衝撃性は高いとみられるが、バックの中ではある程度かさばることは想定しておいた方が良い。


●パススルー充電にも対応


 では実際に使ってみよう。ポート類は全て左側面に集中している。USB Type-Cポートは2基あるが、機能的に違いはないので、どちらに接続しても構わない。


 ざっと使った限り、色味などは特に問題ないのだが、斜め方向からだと暗く見える傾向がある。オフィスなどで何人かで同時に画面を覗き込むような使い方が多いと、気になることはあるかもしれない。


 なお、同社のモバイルディスプレイは伝統的に、USB Type-Cポートが側面のかなり高い位置に配置されることが多く、本製品もその例に漏れない。そのぶんうっかりケーブルに引っ掛けやすいので、利用にあたっては気をつけたい。


 本製品は2基のUSB Type-Cポートを用いてパススルー充電も利用できる。本製品をUSB Power Delivery(PD)充電器に接続することで、本製品経由でノートPCなどのデバイスに給電できる機能だ。メーカーによると、75W以上の充電器を接続することでノートPCに65Wの給電が可能とされている。


 今回試しに最大出力65Wの充電器を接続してみたところ、55Wの充電器として認識された。ノートPCでは一般的な45W程度で充電したい場合、最大出力60W程度の充電器があれば十分だろう。実用性の高い機能と言ってよさそうだ。


●癖のあるOSDメニューは従来モデル譲り


 OSDメニューの操作には、本体右裏にあるジョイスティック状のボタンを用いる。上下/左右に倒すことで項目のフォーカスを移動させるという、従来の同社のモバイルディスプレイに共通する仕組みだ。


 このUIは直感的に使えるように見えるが、項目を決定するために押し込むのではなく右に倒すという独特なルールを採用していること、メインメニューの階層が深いせいで一度消してしまうと再び目的の項目にたどり着くのに時間がかかるなど、ストレスを感じることも多い。


 本連載で扱っているモバイルディスプレイの中で最も特殊なUIで、同社製品を使い慣れているユーザーでなければ、戸惑うことも多いだろう。ボタンが右裏の分かりやすい位置にあって迷わないことだけは、評価できるポイントだ。


●3年保証付きで実売2万5千円前後とリーズナブル


 以上、ざっとチェックしたが突出した特徴はないものの、全体的には堅実な設計といっていい。見た目はずんぐりしており、またボディーが樹脂製ということもあって高級感こそないものの、重量はスタンド込みで600g台に抑えられており、持ち歩く機会が多い場合には重宝するだろう。


 一方で気をつけたいのは、縦置きでの利用が基本的に想定されていないことだ。背面のスタンドは横置き専用であり、またVESAマウント穴もないのでディスプレイアームへの取り付けも不可能だ。同社が販売している挟み込み式のモバイルディスプレイアームを使えば対応できるのだが、最近少しずつ増えつつある、外出先でも立てて使えるギミックを搭載した製品と比べると不利なので注意したい。


 新製品ながら実売価格も2万5千円前後とリーズナブルで、かつ国内メーカーながら3年保証が付属するのはメリットに挙げられる。OSDメニュー回りなど気になる点がないわけではないが、コスパに優れたモバイルディスプレイを探している人にはお勧めできる製品だ。



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