【写真】芹澤優、雨宮天、矢野妃菜喜のインタビュー撮りおろしが満載!
■不器用だからこそ愛おしいキャラクターたち
――原作を読まれた際の感想を教えてください。
芹澤:黒岩メダカというキャラクターが本当に愛おしいなと思いました。メダカは普段、内に秘めたときめきや感情をなかなか表に出せないんですけど、モナちゃんに「ありがとう」の気持ちを伝えようと頑張ったり、優しく接しようと努力したりする姿が健気でたまらないんです。
物語が進むほど、そんなメダカの不器用さや隠しきれない可愛らしさがどんどん際立ってきて、読む手が止まりませんでした。モナちゃんが中心の物語である一方で、メダカの成長が作品全体の大切な軸になっていると感じました。
雨宮:まず、絵が本当に綺麗だなと思いました。どのコマを見ても美しくて、モナちゃんの可愛さがものすごく伝わってくるんです。
そして、その綺麗な絵で描かれる、まさに王道のラブコメの展開が最高で、読んでいる間ずっと微笑んでしまうんです。ギャグとしても面白いんですが、2人の不器用さや、すれ違いながら進んでいく関係性がとにかく絶妙で、「これはもうニヤニヤが止まらないな」と思いましたね。
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ラブコメとして可愛くて楽しいだけでなく、人間模様がしっかりと描かれていて、それがキャラクターたちをより輝かせている。そういう部分にとても惹かれる作品だなと思います。
――みなさん絶賛のモナですが、個人的な印象として芹澤さんと重なる部分が多く、ぴったりなキャスティングだなと思いました。
芹澤:ありがとうございます! オーディションで原作を初めて読ませていただいたとき、「これは私がやらねば!」と思ったんです。ただ、モナちゃんは関西弁キャラなので、「関西出身の声優さんに決まるんだろうな」と少し不安もありました。それでも、東京出身の私がどこまでできるか精一杯挑戦して、こうしてモナちゃんを演じられることになり、本当に嬉しいです。
モナちゃんは一見あざといように見えて、実は恋愛にウブで一生懸命な姿がとても魅力的なんです。この子の頑張りが物語を動かしているんだなと感じますし、演じるたびにモナちゃんの愛おしさがどんどん増していきますね。
――お芝居でとくにこだわっているポイントは?
芹澤:やはりラブコメのヒロインなので、視聴者の方が「キュン!」となるポイントを大切にしたいなと思って演じています。とくに、メダカにときめいてる瞬間の息遣いや仕草にはすごくこだわりました。
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――雨宮さん演じる旭も、モナとは違った可愛らしさがありますよね。
雨宮:旭はギャップが可愛いんですよね。学校の成績も優秀で、バスケ部のエースというストイックでクールな一面があるのに、メダカの前に出ると緊張しすぎて話せなくなっちゃうくらいピュアピュアなところがたまらないんです。
一方で、モナに対してはライバル心をむき出しにして、本気でぶつかっていく。そんな不器用で繊細な一面と強気な一面のバランスが旭ならではの魅力だと思います。演じる上でも、原作を読んだときに感じたそんな旭の可愛さをしっかりと声に乗せて表現できるように意識しています。
――朋はお姉さん的ポジションとして登場しますが、これまで矢野さんが演じてこられたキャラクターの中にはあまりいなかったタイプですよね。
矢野:そうなんです。初めて演じるタイプのキャラクターだったこともあり、最初はどう演じようか悩みながらも、関西弁でお節介な性格ということもあり、少し「大阪のおばちゃん」っぽい雰囲気を意識して演じています。
朋は、一歩引いて全体を見渡せる子で、人をしっかり観察できるからこそ、その優しさや配慮が自然と行動に表れるんです。幼馴染みのモナに対しても愛を持って接しているので、彼女を諭すようなシーンではあまり怖い印象にならないように気をつけるなど、バランスを意識して演じました。
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――岩崎諒太さん演じる黒岩メダカの印象は?
芹澤:原作を読んでいたときは、朴訥としてて、ちょっと目つきが鋭い印象があったんですけど、岩崎さんの声が加わることで、いい意味でその雰囲気がまろやかになった感じがします。本当に「声変わりしたての思春期の男の子」みたいな絶妙な青春感や可愛らしさがあって、メダカにぴったりだなって思いました。
雨宮:私、モナたちに色仕掛けをされて必死に堪えているメダカの心の叫びが大好きなんです(笑)。思わずゾクゾクしてしまうというか。
矢野:メダカは心のリアクションが素直なんですよね(笑)。でも、あれって一歩間違えたらいやらしい男の子に見えちゃう可能性もあると思うんですけど、岩崎さんの声だからこそ、本当に純粋に我慢している感じが伝わってきて、逆にすごく可愛らしさがあるんですよね。
――モナたちヒロインだけではなく、メダカの可愛さも作品の魅力ですよね。
芹澤:メダカは仕草が本当に愛らしくて。たとえば、照れて顔を隠すガードポーズなんかもすごく可愛いんです。動きの一つ一つが細かくて、原作の久世先生が「メダカをもっと可愛く見せたい!」ってこだわって描かれているんだろうなって感じます。
矢野:その可愛さに加えて、守ってあげたくなるような不器用さもありますよね。不器用だからこそ、「こうしたらいいのに」って手を差し伸べたくなる、その愛おしさがメダカの魅力だなって思います。
雨宮:普段はクールで余裕がありそうな人が、「実はこんな風に思ってたんだ」とか「あの時、実は緊張してたんだよね」みたいに後から打ち明けてくれると、「そうだったんだ!」って意外性が可愛らしくてグッときちゃうように、そういうピュアな部分って、つい心を掴まれちゃいますよね。
――ちなみに、もしも現実にメダカのような“可愛いが通じない”相手がいたら、どうアプローチしますか?
矢野:その人のことをよく知っている人に「何が好きなの?」ってリサーチしてみたりとか、そういうのもありですよね。あとは、やっぱり胃袋を掴むのが王道かもしれないですね。私は料理はできないんですけど(笑)。
雨宮:私だったら途中で諦めちゃうかもしれませんね。少しでも響いてる感じがあれば楽しいんですけど、「これ全然ダメだな」って思ったら、モナちゃんみたいにあんなに頑張れない気がします(笑)。
芹澤:ユニットライブでも、自分の推しが心に決まりすぎていて、私には全然興味がなさそうなファンの方がいるんですよ。そういうときはちょっとしたビックリ効果を狙って、急に「ワッ!」とその人の視界に入ってみるんです(笑)。そうすると、何回か続けるうちに「あれ、この人ちょっと気になるかも」って思ってくれることがあるんじゃないかなって。
雨宮:すごい! それは効きそう(笑)。
――無関心が関心に変わったら勝利ですからね(笑)。最後に、放送を楽しみにされているみなさんへメッセージをお願いします。
芹澤:原作ファンのみなさんに愛されてきた『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』が、ついにアニメとして放送されます。アニメチームも原作の魅力を丁寧に反映していて、私も第1話を観たのですが、本当に可愛く仕上がっていて感動しました!
原作ファンの方もきっと安心して楽しめると思いますし、「キュン!」がたっぷり詰まっているので、ぜひ観て心を温めていただきたいです。寒い季節ですが、みんなでこの作品を楽しんで、ほっこりあったかい気持ちになりましょう!
雨宮:原作を読んでいるときも、アフレコをしているときも、ずっとニヤニヤが止まらないくらい楽しい作品です。私自身も放送がすごく楽しみですし、視聴者のみなさんがどんな反応をしてくれるのかワクワクしています。
私が演じる旭が登場してからは、物語がどんどん過激になっていくので、その展開もぜひ期待して待っていてくださいね!
矢野:朋は後半から登場するキャラクターなので、ぜひその瞬間を楽しみにしていてください! 私もいち視聴者として放送を待ちきれない気持ちです。
それに、アフレコ中に聞いていたモナちゃんが本当に可愛くて仕方なかったので、「これは絶対にみなさんにも楽しんでいただける」と確信しています。ぜひ、放送を心待ちにしていただければと思います!
(取材・文・写真:吉野庫之介)
テレビアニメ『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』は、テレ東系列ほか各局にて毎週月曜24時放送。