【写真】横浜流星「緑には縁がある」 主演大河ドラマと過去出演作の共通点を告白
本作は、“江戸のメディア王”として時代の寵児(ちょうじ)になった蔦屋重三郎の生涯を、笑いと涙と謎に満ちた物語として描く。脚本は森下佳子。
このたび、蔦重(横浜)とつながり、ヒット作を世に出す仲間たちや江戸で名声をとどろかす文化人を演じるキャスト9名が発表。
桐谷健太が演じるのは、牛込の御徒組屋敷で生まれ育った幕臣にして、江戸随一の文化人、天明狂歌のスターである大田南畝(おおたなんぽ)/四方赤良(よものあから)。十代で出した狂詩集「寝惚先生文集」で一躍その名をとどろかせ、その後“四方赤良”という狂名で、天明狂歌を牽引する存在となる。批評家、戯作者など多彩な一面も持ち合わせ、蔦重とは、南畝が書いた黄表紙評判記「菊寿草」をきっかけに、交流がスタート。無類の酒好きでもある。
古川雄大は、絵師、戯作者…とマルチな才能を持つ江戸のベストセラー作家・北尾政演(まさのぶ)/山東京伝(さんとうきょうでん)を演じる。深川木場生まれで、北尾重政(橋本淳)に画を学び、その後徐々に洒落本や黄表紙などを手掛け鶴屋(風間俊介)が出した「御存商売物」で、戯作者としての地位を確立。蔦重とは、たびたび吉原に出入りする中で知り合い、親交を深めていく。「江戸生艶気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)」の大ヒット以降、蔦重の出版パートナーとして欠かせない存在となっていく。
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寛一郎は、江戸浄瑠璃の歌い手・富本午之助(とみもとうまのすけ)を演じる。蔦重が当時流行していた富本節を正本にしようと、接触を試みる富本の二代目。別名“馬面太夫”。その美声は江戸中を魅了した。富本豊前掾(とみもとぶぜんのじょう)を父に持ち、二代目富本豊前太夫を称する。
山中聡は、平賀源内(安田顕)とも親交のあった、「解体新書」の生みの親・杉田玄白役で出演。若狭小浜藩の藩医で、前野良沢や中川淳庵とともに、「ターヘル・アナトミア」を翻訳し、須原屋(里見浩太朗)から「解体新書」を発表する。平賀源内は、解体新書の挿絵を描くことになる画家・小田野直武を紹介し、活躍する分野は異なっても、互いに尊敬しあう仲となっていく。
柳俊太郎は、政変により人生を狂わされた田沼意次(渡辺謙)の側近・土山宗次郎を演じる。意次の腹心の部下で、勘定組頭の旗本。意次が蝦夷地開発を積極的に推進する中で、その探査役として、大きく関わっていく。また吉原での豪遊も絶えず、大田南畝らのパトロンとして、贅沢の限りを尽くし、やがて大文字屋の花魁・誰袖(福原遥)を1200両という莫大な金額で身請け。しかし、意次が失脚すると、悲運な人生をたどっていく。
山口森広が演じるのは、ユーモアのセンスに長けた江戸の戯作者・唐来三和(とうらいさんな)。元々は武士の出身であったが、天明期にわけあって町人となる。絵師、狂歌師、戯作者たちを集めた大規模な宴席で、蔦重と出会う。代表作に「莫切自根金生木(きるなのねからかねのなるき)」、題名が上から読んでも下から読んでも同じ、回文の傑作がある。やがて松平定信の時代に変わると、作品が政治批判をしたとされ絶版処分を受けてしまう。
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片岡鶴太郎が演じるのは、妖怪画の大御所で歌麿の人生に大きな影響を与えた師・鳥山石燕(せきえん)。徳川将軍家に仕える狩野派に絵を学び、安永5年(1776)に「画図百鬼夜行」を刊行し、妖怪画の名手として注目をあびる。喜多川歌麿や恋川春町など数多くの弟子を持つ。特に歌麿には、小さい頃から目をかけ、その“才能の目覚め”にきっかけを与えていく。
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』は、NHK総合にて毎週日曜20時、BS・BSP4Kにて毎週日曜18時、BSP4Kにて毎週日曜12時15分放送。
新キャストのコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■桐谷健太
ワタクシ、桐谷健太が演じますのは大田南畝という、表の顔は真面目で実直な御家人、裏の顔は狂歌や戯作など、笑いに溢れた文芸作品のべストセラー作家であり、パーティー好きな、べらぼうに明るく楽しい人物だったそうです。ただその明るさの奥には何があったのか、もしくは無垢な明るさだったのか。これから更に探求したいです。彼の辞世の句にヒントを感じた今日この頃です。
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この度、NHK大河ドラマ「べらぼう」に山東京伝役で出演させて頂きます! 歴史ある大河ドラマに初参加させて頂けることをとても光栄に思います。台本を読んでいると「絵なんてモテるために描くんだ」というセリフがあり驚きました。山東京伝は、とにかく女に目がなく、浮名を流すほどの女泣かせで、明るく周りを照らす様なイメージを持ちました。ただ、どこか鋭さもあり、その感性が絵にも反映されています。そんな山東京伝が主役の蔦屋重三郎に出会って、彼に見出されて上り詰めていくという役柄です。
以前もご一緒させていただいた、とても信頼しているスタッフの方々と共に作り上げていく中で、やはり皆様の作品への愛情はとても強く、いつも現場で新しい発見をさせて頂いています。
皆様と同じ熱量で「べらぼう」に挑み、この作品の一部として盛り上げられる様に努めます。どうぞ、ご期待下さい。
■岡山天音
非常に素敵な台本で、読みながら何度も心を揺さぶられました。この壮大な世界の中で、これから蔦重と触れ合っていくことを楽しみにしております。おもしろおかしく、不思議な形をした恋川春町という人間の魅力を自分なりに描ければと思います。
■寛一郎
歌舞伎が江戸時代の大衆娯楽として発展した中で僕が演じた午之助は太夫というスター的ポジションでした。似つかわしくない役柄ですがその時代の文化の中核にあった歌舞伎を体験したくなりました。
扮装含め、歌稽古など先生方に教鞭をとってもらい大変貴重な時間を過ごしながら役を作っていけました。実際にやってみると歌と語りの間と言っていいほど太夫の歌は難しく、付焼刃で出来ることではないですが、精一杯やらせてもらいました。
■山中聡
杉田玄白役を演じます山中聡です。実際に存在していた人物を演じるのは特別な事と思っています。杉田玄白さんと言えばお医者様で「解体新書」あと教科書に載っているあのイラストくらいしか思い浮かばなかった僕に、中3の息子が「これを読んで勉強しな」と日本歴史人物伝を貸してくれました。これを読んで少しでも玄白さんに近づけたらと思っています。
■柳俊太郎
この度、土山宗次郎役を演じさせていただきます柳俊太郎です。大河ドラマは「どうする家康」以来、2度目の出演となります。 小さい頃から見ていた大河ドラマに自分が出るということはやはり感慨深いことであり、現場の独特の緊張感がまた味わえること、そして素敵な共演者の皆様とご一緒させていただくこと、とても嬉しく思います。気合を入れて頑張ります!
■山口森広
出演させていただけることが決まったときは、飛び上がって喜びました。俳優として、大河ドラマに出演するというのは一つの夢でもあります。妻にも毎年「あんたいつ大河出るの? あんたいつ大河出るの?」と言われ続けておりました。今年はついに良い報告ができて嬉しい限りです。素晴らしい共演者の皆さんとともに、江戸の時代に笑いとユーモアを届ける唐来参和として、この「べらぼう」の世界をたっぷり生き抜きたいと思います!
■浜中文一
朱楽菅江役をやらせていただきます浜中文一です。個人的に目標にしていた大河ドラマに出演する事が出来て嬉しく思います。 狂歌という、現代ではほとんど馴染みのない文化をべらぼうの世界の中から朱楽菅江として皆様にお届け出来ればと思います。
■片岡鶴太郎
この度は絵師・鳥山石燕を演じさせて頂きます。鳥山石燕は妖怪絵師として独自の世界を切り拓き後進の歌麿を見出し、そして現代の妖怪漫画・ゲゲゲの鬼太郎の作者水木しげるさんへと繋がって行きます。どうぞお楽しみ下さいませ!