日本の俳優3人が受賞した「第82回ゴールデングローブ賞」の授賞式が行われた2日後、米ロサンゼルスは山火事の多発により、当局が非常事態宣言を出す事態となった。
【写真あり】マーク・ハミルが投稿した上空から山火事の様子を撮影した写真 現地時間7日、ロサンゼルスのパシフィック・パリセーズ地区で山火事が発生。非常に強い風によって、近隣のマリブ、サンタモニカの一部などにも燃え広がり、猛威を振るった。ハリウッドスターを含む数千人が家を失い、死者も出る大惨事となっている。
現地時間8日にハリウッド大通りにあるグローマンズ・チャイニーズ・シアターで開催予定だった山崎賢人(※崎=たつさき)主演の映画『アンダーニンジャ』のワールドプレミアイベントもやむを得ず中止となった。現地入りしていた山崎と浜辺は無事に帰国した。
アーティストのYOSHIKIは、日本時間9日に自身のXで「LAに住んで30年ぐらい経つけど、多分こんなに酷い火災は初めて。知り合いも被害に遭ってる。心配。
早く鎮火してほしい。自分も避難中」と明らし、同11日に「今のところ、自分のLAの家とスタジオは大丈夫です。心温まるメッセージ、ありがとうございます。火災の被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。火災が早く鎮火することを祈っています」と投稿した。
この火災の影響で、真田広之が主演・プロデュースを務めたドラマ『SHOGUN 将軍』が5部門6ノミネートされている「第30回クリティックス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)」(現地時間12日に予定されていた)など、いくつかの賞シーズンのイベントやプレミアが延期され、「第97回アカデミー賞」のノミネート発表も今月17日から2日延期され、19日に予定されている。
最初に火災が発生したとされるパシフィック・パリセーズ周辺は、高級住宅地として知られ、パリス・ヒルトン、マンディ・ムーア(『塔の上のラプンツェル』ラプンツェルの声優など)、歌手のダイアン・ウォーレンらは、SNSで自宅が全焼したことを明かしている。米メディア「ハリウッド・リポーター」のウェブ版によると、長年ハリウッド映画の撮影場所として人気のあったパリセーズ・チャーター高校も全焼。『羊たちの沈黙』や『ファーザー』などの俳優アンソニー・ホプキンスが所有する2軒の家も全焼したという。
また、インスタグラムで自宅から避難していることを明かしていた「スター・ウォーズ」シリーズのルーク・スカイウォーカー役で知られるマーク・ハミルは、「過去2日間で目撃した惨状を処理するのは難しい。 短期間で多くを失った人にはまだショックを受けています」と投稿している。
自宅の焼失を逃れた俳優のジェイミー・リー・カーティスは、自身のインスタグラムで救援活動に100万ドルを寄付すると投稿。ウォルト・ディズニー・カンパニーは現地時間10日に、さまざまな救援活動に1500万ドルを寄付すると発表した。支援活動も始まっているが、現地の報道によると、気象分析のアキュウェザーの調べで、今回の火災による被害総額は1500億ドル(約23兆7000億円)にのぼると推定されている。