明日12日は九州で大雪になるおそれがあります。15日から16日頃は北海道や東北の日本海側、北陸を中心に荒れた天気になる所があるでしょう。15日から16日の荒天を過ぎると、寒さは緩む傾向に変わります。春に向かってまっしぐら、とはならなくても、季節は順調に進むとみられます。
●明日12日は九州は大雪のおそれ 13日は北陸付近に発達した雪雲かかる
明日12日は、日本海と本州の南岸を、それぞれ低気圧が東へ進む見込みです。強い寒気が西回りで流れ込むでしょう。九州北部では、明日12日明け方から夜のはじめ頃にかけて、九州南部では明日12日明け方から昼過ぎにかけて、山地、平地ともに大雪になるおそれがあります。平地での大雪は内陸が中心とみられ、みぞれや雨が降る時間が長い地域もあるでしょう。雪雲や雨雲は発達しやすく、雷を伴って、降り方が強まることがある見込みです。
四国、中国地方から北海道では、日本海から雪雲が流れ込むものの、雪が降る地域は比較的狭いでしょう。太平洋側は曇りや雨の所が多く、関東南部でも雪になることがある見込みです。ただ、東京都心など、平野部で積雪することはないでしょう。
13日午前中は、北陸付近に発達した雪雲がかかる見込みです。雪の急な強まりに注意が必要です。
●15日〜16日頃 北海道や東北の日本海側・北陸を中心に荒天
次に寒気が流れ込むのは、15日から16日頃です。冬型の気圧配置になり、千島の東で低気圧が発達するでしょう。再び強い寒気が西回りで流れ込みます。季節風が吹きつけ、北海道から中国地方に、日本海から雪雲が次々に流れ込むでしょう。北海道や東北の日本海側、北陸を中心に荒れた天気になる所がある見込みです。雪雲は、北海道や東北を中心に太平洋側にも流れ込むでしょう。四国や九州でも標高の高い所を中心に雪が降る見込みです。
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●20日は二十四節気の「大寒」 寒さ緩む傾向に
15日から16日頃の荒天が過ぎると、日本付近は寒気の影響を受けにくくなるでしょう。寒さは緩み、九州から関東では、最高気温が10℃を超える日が、一週間程度続くようになりそうです。
20日は二十四節気の「大寒」、一年で最も寒さが厳しくなる頃であると同時に、自然界は少しずつ春に向かっていく頃です。春に向かってまっしぐら、とはならなくても、季節は順調に進むとみられます。
●向こう2週間の大気の流れ 大雪から寒さ緩む傾向に変わるのは何故?
上の図は、北半球の上空5500メートル付近の大気の流れの予想です。
左の図は、向こう1週間です。サハリン付近はいつもより高度が高いオレンジ色のエリアになっています。一方、朝鮮半島や東シナ海、西日本付近では、いつもより高度が低い青色のエリアになっています。大気は高度が高い方から低い方に流れるため、北極やシベリアから一旦南下している寒気は、今後、袋状に閉じ込められ、日本付近に西回りで流れ込みやすいでしょう。
右の図は、15日から16日頃の荒天のあと、20日の大寒を含む1週間です。中国東北区から千島の東にかけて、さらに日本付近も、いつもより高度が高いオレンジ色のエリアになっています。このエリアでは、北極付近の寒気を阻止します。このため、日本付近に寒気が流れ込みにくく、寒さは緩む傾向になります。
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